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【愛知県】

医師から正確でタイムリーな情報 妊産婦向けアプリが好評

中日新聞 2019年5月28日(火)
スマートフォンでBabyプラスの特長を説明する梶山医師=名古屋市昭和区で
スマートフォンでBabyプラスの特長を説明する梶山医師=名古屋市昭和区で

 日本産科婦人科学会が監修した妊産婦向けのスマートフォンアプリ「Babyプラス」で、利用者が登録した通院先からの情報を直接受け取れる「かかりつけ医機能」が、全国配信された。診察時だけでは十分でない情報交換を補うことができ、愛知県内の利用者にも好評だ。担当者は「医師からの正確でタイムリーな情報を受け取るのに使って」と話す。
 アプリは、同学会が監修してリクルートマーケティングパートナーズ(東京)が制作。週数別の胎児の状況や妊婦の体の変化など、妊産婦に関する情報を集約しており、利用者が出産予定日を入力して自分に当てはめて情報を得られる。関連記事も掲載し、各記事の末尾には担当医の紹介もある。
 「かかりつけ医機能」は、利用者が通院する病院を登録すると、病院側から休診や母親学級、ワクチン入荷のお知らせなど、個別のメッセージを受け取ることができる。県内では昨秋から先行配信されており、利用した名古屋市内の20代の妊婦からは「病院や担当の先生の休診日のお知らせが届くので、すごく分かりやすく、便利」と感想があったという。
 新機能には、妊産婦が知っておくべき知識を周知する狙いもある。例えば今年大流行したインフルエンザなど感染症の知識。同社の調査によると、4人に1人の妊婦がインフルエンザの予防接種を打って良いことを知らなかった。
 同社の担当者は「自分の通う病院から『ワクチン入荷しました。まだの方はどうぞ』とメッセージがあれば、『打って良いんだ』と気付くお母さんも出てくる」と見込む。
 必要な情報が十分に行き渡らない背景には、医師の多忙さがある。「診察時間は1人に10〜15分ほどしかなく、予定はトイレに行く暇もないほど詰まっている」と、同学会副幹事長で、かかりつけ医機能の開発にも携わった名古屋大医学部産婦人科准教授の梶山広明医師。診察時は胎児が問題なく成長しているかを確認するのが最優先になるため「それ以外で十分なコミュニケーションが取れていない」という。
 同学会のホームページでも情報発信をしているが、サイトに自らアクセスする人数は多くない。梶山医師は「アプリで正確な記事と、かかりつけ医からのタイムリーな情報を発信することで、妊婦と胎児を守りたい」と期待を寄せる。(井本拓志)