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【神奈川県】

多世代交流拠点が開所 秦野・鶴巻地区、市民の手で改装、運営

神奈川新聞 2019年8月9日(金)
絵画や手芸品が並ぶ室内で、多くの住民らが交流拠点誕生を祝った「つどいの場 嬉楽」の開所式=秦野市鶴巻北2丁目
絵画や手芸品が並ぶ室内で、多くの住民らが交流拠点誕生を祝った「つどいの場 嬉楽」の開所式=秦野市鶴巻北2丁目

 多世代交流が盛んな秦野市鶴巻地区に5日、新たな拠点「つどいの場 嬉楽(きらく)」(同市鶴巻北2丁目)がオープンした。施設は住民有志が空き店舗を改装して生まれ、運営も地域の手で担われる。今後はフリースペースとしてサークル活動やイベントなどに活用される予定で、関係者はたくさんの笑顔が生まれる場所にしようと意気込んでいる。
 市高齢介護課によると、鶴巻地区は人口減少や高齢化が緩やかに進んでいるものの、多世代交流の場所づくりに積極的な取り組みが目立つ地域という。
 これまでに同地区社会福祉協議会の拠点「ほっとワークつるまき」(同市鶴巻南)と、ボランティアが運営する「みんなのて」(同市鶴巻北)の2施設が開所。パソコンや体操などの各種教室、お年寄りと子どもたちが親睦を深める催しなどが多数繰り広げられている。
 こうした活動が盛況な一方で、両施設に集まる人が増え、スペースが手狭になる課題も浮上。「(小田急線鶴巻温泉)駅の北側にもサロン活動をできる場所がほしい」との声もあり、地域住民が新たな拠点づくりに動きだした。
 オーナーの女性から空き店舗の提供を受け、住民有志が7月中旬に、約66平方メートルのスペースの改装に着手。床のペンキを塗り替えたり、カーテンなどの備品を設置したりして同月末に完成した。
 施設名「嬉楽」は、女性オーナーの出身地である佐賀県嬉野市と、気楽に集える場所を目指すことから付けたという。
 運営は、地元自治会や社協などで構成する「鶴巻地区住んでよかったまちづくり協議会」が担当。協議会スタッフが常駐し、連日午前9時から午後4時の開所を予定している。
 運営費を地域の力で賄うのも特徴だ。毎週火・木・土曜の午前9時から正午に近隣の農家が朝に収穫した野菜を売るほか、展示する市民の絵画や手芸品なども販売。これらの売り上げにサロン活動の参加費、場所の利用料などを加えた収入を、水道光熱費など維持管理費に充てていく。
 5日にあった開所式にはオープンに携わった市民や秦野市職員ら43人が出席した。
 同協議会の宮川邦生会長(70)は「地域の方に自由に使っていただき、行けば誰かに会え、面白いことが待っている場所にしたい」と抱負を語る。
 「嬉楽」の運営委員会代表の沼上利夫さん(84)は「交流の場、憩いの場として活用され、住民の方が鶴巻に住んで良かったと思ってくれたらうれしい」と笑顔で語った。