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【新潟県】

痛み方を翻訳 外国人の診察円滑に 指さし会話帳、新潟の男性が作成

新潟日報 2019年9月10日(火)
翻訳冊子を指さし、使い方を説明する古山正裕さん=新潟市中央区
翻訳冊子を指さし、使い方を説明する古山正裕さん=新潟市中央区

 医療機関を受診する外国人と医師らの円滑な意思疎通に役立ててもらおうと、新潟市中央区の男性会社員が、体の部位や痛みの感覚などを外国語に翻訳した冊子を作成した。市内の病院などで導入が進み、実際の診察で活用されている。より多くの医療現場に浸透させ、増加が見込まれる留学生や観光客らの安心につなげたい考えだ。

 冊子「HELP Mee(ヘルプミー)」を作ったのは同区の古山正裕さん(28)=千葉県出身=。新潟大大学院生だった2016〜18年、留学生寮に住み込んで外国人の支援に当たり、医療機関を受診しても状態を説明できずに戸惑う留学生が多かったことから、指さし会話帳作りを思い立った。

 全24ページで英語、中国語、台湾語、韓国語に対応。体の各部の名称を細かく図示したほか、痛みの状態も「ジンジンする」「焼けるような」など十数種類に分けて説明した。翻訳は医学を学ぶ留学生らに協力してもらい、市内の医師の監修も受けた。

 昨年できた初版は無償で配布。内容を充実させた最新版は1部800円で提供し、収入を協力者への報酬などに充てる。新潟大がある新潟市西区、中央区を中心に100以上の医療機関などが導入し、今後は市内全域への拡大を目指す。

 アジア系の患者への対応で、実際にヘルプミーを使った横山歯科医院(西区)では「やり取りがきちんと理解され、役に立った」と話す。留学生が多く受診する内科などのクリニックも「広がってほしい取り組みだ」とエールを送る。

 古山さんは現在、内科や小児科など8診療科ごとのより専門的な冊子作りを進めている。対応言語をベトナム語やスペイン語などに広げるほか、病院検索などができるスマートフォン・アプリも構想中だ。「困っている人を助け、外国の方々を受け入れる環境を充実させたい」と話している。