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【北海道】

室蘭・登別の中2ピロリ菌検査、受診率が初の9割超

室蘭民報 2019年10月17日(木)

◆―― 本年度95.7%に

 室蘭市と登別市の中学2年生を対象にした「2019年度ピロリ菌抗体検査」の受診率は95・7%。18年度(平成30年度)比で6・6%増となり、初めて9割を超えた。室蘭市内の行政機関や医療機関、患者団体、町内会連合会などによる室蘭がんフォーラム(会長・野尻秀一室蘭市医師会長)のPR活動をはじめ、ピロリ菌抗体検査と除菌のメリットが着実に浸透してきたのが要因とみられる。
 両市の中学生対象「ピロリ菌抗体検査」は、両市の事業として実施。健康診断の検尿を用いて行われている。室蘭がんフォーラムの構成団体の一つ・室蘭市医師会が同フォーラム第20回会合(今年8月1日開催)で説明した。
 19年度は、両市の中学2年生計916人(室蘭607人、登別309人)のうち、計877人(室蘭577人、登別300人)が受診。このうち、計44人(室蘭34人、登別10人)が「陽性」と判明した。
 また、受診率は、登別は実施初年度から95%以上の高水準を維持する一方、室蘭は実施初年度から14・6%も増えた。室蘭市医師会の前田征洋副会長(製鉄記念室蘭病院長)は「特に室蘭の受診率の高まりは、室蘭がんフォーラムの活動の成果」と指摘する。
 中学生ピロリ菌抗体検査で「陽性」反応が出た生徒に対する「2次検査(尿素呼気試験)」と「除菌治療」については、室蘭・登別両市の助成事業。検査や除菌治療に対する中学生本人や家族の自己負担が無いため、同フォーラムでも対応する室蘭市内3病院(市立室蘭総合、製鉄記念室蘭、日鋼記念)の受診を呼び掛けている。
 一方、18年度にピロリ菌抗体検査を受けた中学生(受診者860人)のうち、計13人にピロリ菌感染が確認されたが、全員が除菌に成功した。「ピロリ菌に感染しても除菌が成功すると、将来的な胃がん発症リスクが下がる」(前田副会長)ため、将来の胃がんを予防した格好だ。
 また、両市の「成人ピロリ菌検診(尿検査)」の対象について、これまでの「50〜65歳」が、本年度から「40〜65歳」に年齢が引き下げられた。このため、両市や同会などは「40代は中学生の親世代。中学生と両親の双方の検診を勧奨・誘導することで、さらに有効的。ぜひ受診を」と呼び掛けている。