ニュース
トップ

【高知県】

エコチル調査10年目 高知県内で学童期検査へ採血、血圧測定も

高知新聞 2020年1月20日(月)
ニュース画像
小学2年生を対象にした学童期検査。母親が見守る中、血圧を測定した(高知市曙町2丁目の高知大朝倉キャンパス)

 化学物質が子どもの成長に与える影響を調べる環境省の「エコチル調査」が今年で10年目に入った。高知県では約7千組の親子が参加しており、小学2年生になった子どもを対象に、身体測定や発達検査を行う「学童期検査」がスタート。半数に当たる3500人分のデータ収集を目標にしており、協力を呼び掛けている。
 エコチル調査では母親の妊娠期から、生まれた子どもが13歳になるまでの健康状態や生活環境などを追跡調査する。高知県など全国15地域で2011年から妊婦の募集が始まり、2014年3月末までに10万人が登録した。高知県は7094人が登録し、高知大学医学部内の高知ユニットセンターが調査を担当している。
 子どもは現在、5〜8歳。半年ごとにアンケートを行っており、回収率は7〜9割ほどという。子どもの発達や生活環境などをさらに詳しく調べる詳細調査にも約340組が協力している。
 学童期検査は昨年8月に始まった。身体測定や発達検査など全国共通の項目に、高知県では採血、血圧測定などを追加。8歳になった子どもから順次行い、高知ユニットセンターによると、これまでに379人が協力した。
 高知市の高知大学朝倉キャンパスでこのほど行われた検査では、少し緊張した子どもたちが保護者と会場へ。スタッフから説明を受けた後、身長、体重から測定した。普段体験する機会のない血圧測定では、医師の手元を興味深そうに眺めていた。
 痛みを伴う採血は特に子どもの意思を尊重し、無理強いはしていない。思わず泣いた子も「偉かったね」と褒められ、にっこり。古田愛(まな)さんは「90パーセント痛くて、10パーセント面白かった。みんなの役に立っていると思うと頑張れた」と話していた。
 8歳での学童期検査は2023年まで。個人の検査結果は自宅に郵送する。
 問診を担当する高知大医学部小児思春期医学の藤枝幹也教授は「妊娠期から現在までの協力に感謝している。エコチル調査が子どもやお母さんの心身共に健康な生活につながるように、データを蓄積していきたい」と話している。(門田朋三)