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【高知県】

引きこもり、不登校、障害・・・ 教育福祉連携で子ども救え 日高村

高知新聞 2020年2月20日(木)
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引きこもりなど事情を抱える若者の支援を行う「カルテット・プロジェクト」メンバーら(日高村立図書館「ほしのおか」)

学習指導や就労支援
 高岡郡日高村と村教委が、不登校や引きこもりなどの課題を抱える子どもや若者を支援する「カルテット・プロジェクト」を展開している。教育や福祉分野の専門家がチームを組むことで、隙間のない支援を目指す取り組み。現在は小学生から20代まで約20人の支援プランを組み立て、学習指導や就労支援など幅広いサポートをしている。

 生きづらさを抱える人を支援する福祉担当者らは、学校を中退、卒業後の状況把握が難しかった。一方、教育関係者らは、子どもが学校を離れた後も連絡を取っていたが、福祉制度に結びつける権限や知識がなく、歯がゆく感じていたという。

 村と村教委は両分野の連携強化を計画。昨年4月、教員や保健師、社会福祉士、医師ら18人でつくる専門家チームを結成。副村長と教育長が責任者となり、部局を横断した連携体制を整えた。

 プロジェクトでは、就学前から20代ごろまでを対象に、課題を抱えた人の支援プランを作成。専門家らがそれぞれの知見を生かし、生活相談や学習指導、就労支援、障害者手帳の申請など、幅広いサポートを行う。

 人と接する練習や居場所づくりにつながるよう、要支援者が訪れやすい場所で面談や農業体験を実施。就労希望者にはハローワークへの登録や村内企業との面談に付き添い、地域住民と連携した見守り体制づくりも進める。

 同プロジェクトを通して、不登校傾向だった子が進学に意欲を見せたり、家から出られなかった子が外で人と触れ合うようになったりという変化が生まれた。就労につながったケースもあるという。

 プロジェクトメンバーで村教育支援室の高橋良輔教諭(55)は、「福祉と教育が連携することで、若い子たちの特性や活用できる制度を見極め、自分らしく生きられる選択肢を用意したい」。吉岡優誠教育長は「教育と福祉の支援の隙間に落ちていた子が再び社会とつながれるようにしたい。小さな村が生き残るための大きな取り組みだ」と話している。(森田千尋)