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【岩手県】

放課後の学び場 本設 岩手・大槌高内、中高生や地域の交流拠点に

岩手日報 2020年6月29日(月)
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大槌高内への新校舎本設を祝い、記念撮影する町内の生徒とカタリバ職員ら

 東日本大震災から10年を迎えようとする中、NPO法人カタリバ(東京)が岩手県大槌町で運営する放課後学校「コラボ・スクール大槌臨学舎」(渡辺洸(こう)校舎長)が仮設校舎での運営を終え、大槌高内に本設した。まだ生活環境の整わない震災直後から、町内の小中高生の貴重な学び場となってきた同学舎。中高生の交流が生まれる地域の結節点として浸透に期待がかかる。

 24日は、同校1階の新校舎で開所式が行われ、町内各校の生徒代表や校長など関係者約20人が出席。渡辺校舎長(36)が「小中高一体となった町独自の教育を実現させていきたい」とあいさつし、昇降口に置く新看板をお披露目した。

 同学舎は2011年12月、受験を控える中学生に学習の場を提供しようと開校。これまでに町内の小中高生約700人が登録し、多様な大人から話を聞くキャリア教育や自らの探究心に基づいて研究する「マイプロジェクト」など、対話を重視した学習支援で被災した子どもたちの学びの意欲を引き出してきた。

 中学1年から利用している同校3年の小国夏望(なみ)さんは当時仮設住宅で暮らしていた。「家は狭くて集中できなかったが、ここでは勉強を楽しめた。探究したいことに寄り添ってくれて、実現への意欲も湧いた」と笑みを広げた。

 13年秋から同町小鎚の仮設校舎で活動していたが、退去期限が迫り移転。空き教室2部屋を使い、すぐ近くの大槌学園の生徒も気軽に立ち寄れる。現場責任者の宮城千恵子さん(33)は「中学生や高校生、地元の大人が交ざり合うような、地域に開かれた場所になってほしい」と願う。