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【愛媛県】

乳がん検診 MRIで 今治・放射線第一病院 愛媛県内初導入

愛媛新聞 2020年7月31日(金)
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MRIによる乳がん検診はうつぶせの状態で撮影し、乳房を圧迫しないため痛みがない(放射線第一病院提供)

【高濃度乳房にも有効】
 日本人女性の11人に1人が罹患(りかん)するとされる乳がん。今治市北日吉町1丁目の放射線第一病院(木本真院長)は4月から磁気共鳴画像装置(MRI)による検診を導入した。同病院によると県内初。従来のマンモグラフィー(乳房エックス線撮影)検診のように圧迫感や痛みがなく、乳腺濃度が高くがんを見つけにくい人にも有効だという。放射線科の山本泰宏医師(46)は「痛みを伴う検査は恐怖心を残してしまう。定期的に行わないと意味がないので、無痛のMRI検診で早期発見につなげたい」と期待する。

 厚生労働省の報告によると、2017年の1年間に全国で乳がんと診断された9万2253人のうち女性は大多数の9万1605人を占める。早期に治療すれば高い生存率が見込め、国は40歳以上の女性を対象に2年に1回のマンモグラフィー検診を推奨しているが、厚労省の16年調査では県内女性の受診率(20代以上、過去2年間)は全国に比べて4・0ポイント低い40・9%にとどまっている。
 マンモグラフィー検診は機械に乳房を圧迫板で挟んで撮影するため、痛みを感じる人が少なくない。担当の越智須美子・診療放射線技師(39)は「一度痛みを経験した人は2回目以降、緊張から体が力んでしまい、余計に痛みを引き起こすこともある」と説明する。画像には乳腺もがんも白く写り、乳腺組織の密度が濃い「高濃度乳房」だと異常が見つけにくい弱点もある。
 一方、MRI検診は服を着たままうつぶせの状態で撮影し、乳房を圧迫しないため痛みがないのが特長。高濃度乳房の人でも画像への影響がほとんどなく、豊胸手術をした人も受けられる。撮影時間は10〜15分。
 放射線第一病院で撮影した画像は、撮影法を開発した東海大工学部医用生体工学科(神奈川県)の高原太郎教授(放射線科専門医)が読影する。結果は約2週間以内に自宅に郵送される。山本医師が画像のダブルチェックを行うため、患者は結果に関する疑問点などを放射線第一病院に問い合わせることができる。
 同様の検診は全国の21病院が取り入れており、放射線第一病院での費用は2万円(税別)。山本医師は「乳腺量が多い20〜40代の若い人ほどMRI検診をおすすめしたい。痛みからマンモグラフィー検診が怖い人にとっても選択肢が広がる」と話している。