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【栃木県】

苦渋、患者受け入れ制限 NHO栃木医療センター・矢吹拓医長に聞く 「ずっと満床」「休みなく勤務」

下野新聞 2021年2月5日(金)
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防護服を身に着け声を掛け合ってコロナ患者の対応に向かう医師や看護師

 昨年末から急増した県内の新たな新型コロナウイルス感染者。1月5日の170人をピークに減少傾向にあるとはいえ、高水準が続く。コロナ患者の対応に当たる国立病院機構(NHO)栃木医療センター(宇都宮市)の矢吹拓(やぶきたく)内科医長(41)に、医療提供体制が逼迫(ひっぱく)し、初診や救急患者の受け入れを制限せざるを得ない第一線の実情を聞いた。
 −昨年末から県内でも感染者が急増した。
 「当院のコロナ患者用数十床はずっと満床。連日5〜10人程度が入退院し、空床はすぐに埋まってしまう。(保健所調査の段階では感染経路不明が目立ったが)入院後に確認すると、忘年会や新年会、初詣や帰省などで動いた人が多かった」
 「感染者は入院することが原則だが、病院も宿泊療養施設も受け入れられず、市内だけで数百人が自宅療養を余儀なくされた。入院の必要性が高い人でも一時は対応し切れず、状態を見極める保健所機能も極めて厳しい状況になった。重症化するまで自宅療養していた人の中で、実際に亡くなる人も出てきている」
 −医療提供体制の逼迫の実態は。
 「当院は主に人工呼吸器までは必要のない中等症以下を受け入れているが、急に重症化した患者を診る医療機関に空きがなく、転院できない患者に対応することもあった。重症者への対応は医療スタッフや施設の負荷が大きく、新たなコロナ患者受け入れができなくなってしまう」
 「昨年末からスタッフは強いストレスを感じながら休みなく働いている。感染流行はすぐには収まらない。持続可能性を考え、今月半ばから、1日に20〜50人程度の内科初診受け入れを当面休止した。また、コロナ以外の救急患者の受け入れを制限せざるを得ない状況になっている」
 −逼迫の中、どう対応しているか。
 「コロナの容体急変は発症直後は少なく、大半が1週間程度経過した後。病床に余裕がない中、重症リスクを見極めて入院してもらうようにした。ただ、自宅療養中の陽性者が不安で呼んだ救急隊が、医師とやりとりしながら容体を確認し『その状態なら自宅療養を続けて』と伝えて帰ったこともあった。本人の不安は計り知れない」
 −今、何をすべきか。
 「県の人口を考えると、まだ感染可能性のある人が非常に多く、現状でも序の口かも知れない。基本的なことだが、移動・接触を最小限にし、手洗い・マスク着用をお願いしたい」


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