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【熊本県】

子どもの権利、守り続け31年 「人権テーブル」(熊本市)活動に幕

熊本日日新聞 2021年3月25日(木)
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NPO「くまもと子どもの人権テーブル」の代表を務めた砂川真澄さん。子どものいじめや暴力を防ぐことに尽力した=熊本市中央区

 暴力やいじめから子ども自身が身を守る手段を伝えてきたNPO法人「くまもと子どもの人権テーブル」(熊本市)が2月、31年間の活動に幕を下ろした。代表の砂川真澄さん(62)=宇土市=は「子どもには『あなたは大切な存在』と、周りの大人が伝え続けることが重要」。社会の変化に合わせて、次世代も子どもの権利を守り続けてほしいと話す。

 人権テーブルが活動を始めたのは1989年4月。同年11月に国連で「子どもの権利条約」が採択されたが、「日本では『子どもに人権なんてあるの?』と言われる時代だった」と振り返る(日本の条約批准は94年)。

 当時、砂川さんは仕事で少年事件に関わっており、「加害者も虐げられている」と感じていた。「家庭や仲間内で暴力にさらされれば、当たり前のように暴力をふるうようになる。負の連鎖を断ち切るためにも、子どもには守られる権利があると知ってほしかった」。教師や福祉関係者らと条約を学んだ。

 最初は体罰や障害のある子を取り巻く問題を映像にまとめ、学校やPTAに見てもらった。94年には、米国発の「子どもへの暴力防止プログラム」ワークショップを日本で初めて開催。各地の団体と協力し、「いじめ防止」「見知らぬ人への対応」「性被害や虐待防止」など、独自のプログラムを作り上げた。

 プログラムに取り入れたのは「嫌なあだ名で呼ばれた」「習い事の先生から、よく肩を組まれる」など、子どもにとって身近な悩みや体験。自らをその立場に置いて考えたり、どう対応したら良いか話し合ったりすることを重視した。「自分がやっていたことはいじめだと気付いた」など、子どもの言葉が励みになったという。

 学校やPTAなどで開いてきた講座は、年間数十回から100回超。性的少数者の問題やネット上でのいじめなど、新たな課題にも向き合いながら、「自分を守るのは正しいこと」「困った時には相談できる場所がある。一歩踏み出して」と伝え続けてきた。

 今では子どもは親の所有物ではなく、一人一人が権利を持つ存在であると認識されている。だが、児童虐待やいじめ自殺、貧困など、子どもを取り巻く環境は依然厳しい。コロナ禍での患者や医療従事者の差別など、社会が閉塞[へいそく]感を増す中で「大人がもっと人権意識を持たなければ、子どもの人権を守れない」と懸念する。

 「権利が守られることは、子どもが幸せに生きるための“パスポート”になる」と砂川さん。NPOの解散後も、40〜50代の会員らがこれまで培ったプログラムを続ける意向だという。(清島理紗)


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