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【京都府】

学校現場で増える医療的ケア児 進む看護師配置、教員との連携に課題も

京都新聞 2021年4月14日(水)
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たんの吸引をする看護師(右)と、吸引のために生徒の頭を支える教諭=2月、西総合支援学校

 たんの吸引など医療的ケアを必要とする幼児や児童生徒の増加に伴い、全国の教育委員会が特別支援学校への看護師の配置を進めている。京都市では、重症心身障害児の臨床経験が豊富な看護師を教諭として採用する取り組みも始め、4月から2人が市立総合支援学校2校で勤務する。児童生徒を教育と医療が一体となって支える狙いで全国的に珍しく、職種の垣根を越えた連携を目指している。

 京都市西京区の市立西総合支援学校。給食の時間に教室を訪れると、小学部1年の女子児童が胃にチューブで栄養を送り込む医療的ケアの胃ろうを、看護師から受けていた。時間や量は児童生徒によって異なり、看護師は手順を確認しながら丁寧にケアに当たる。同時に教諭がペースト状にした少量の給食をスプーンで口に運び、食べる練習もしていた。

 食後などは体調が急変することもあるため、看護師が適切なタイミングで聴診器を当て様子を確認する。同校にはたんの吸引や糖尿病のインスリン注射が必要な児童生徒がおり、5人の看護師が配置されている。

 医療的ケアの一部は研修を受けた教員が行うこともあるが、この総合支援学校の校長は「人工呼吸器の使用など教員では扱えないケアもあり、どの子にも教育保障するためには看護師の存在が欠かせない」と話す。

 医療技術の進歩や医療機器の扱いやすさの改善で、医療的ケアと共に生活する「医療的ケア児」は全国的に増えている。近年は障害が重複し1人で複数のケアを受けているケースも多い。京都市立総合支援学校では、たん吸引や経管栄養などそれぞれのケアを必要とする児童生徒数を合計した延べ人数がこの10年で2・5倍となった。

 京都府教育委員会が作成した「医療的ケアガイド」によると、1990年ごろから医療的ケア児の通学が増え始めた。学校で医療的ケアにどう対応すべきかが全国的な問題になり、京都市では2000年に当時の呉竹養護学校で看護師1人の配置を始めた。現在は地域ごとに設けられた総合支援学校4校に計25人が勤務する。

 近年は小中学校にも医療的ケア児が通うようになっている。府内には現在11人おり、保護者の教育ニーズの多様化に伴い今後も増える見込みという。

 一方、看護師の配置には課題もある。医療的ケア児の学校生活は、看護師による医療的な関わりと教員による指導が重なる部分がある。両者の役割分担が不明確になりやすく、立場の違いからスムーズな連携が取りづらいという。また看護師が学校で医療的な判断をする際に、相談できる人がいないといった悩みの声もある。

 看護師を教諭として採用する京都市の取り組みは、教員免許のない外部人材を教育現場に起用する「特別免許状」の制度を利用。今回採用した2人は、たんの吸引をしてほしい時はまばたきで伝えるよう指導するなど、主に医療的ケアを通じたコミュニケーション能力の育成に当たる。市立総合支援学校で勤める看護師の相談に乗るなど学校における看護分野の指導的な役割も果たし、異職種がチームとなって児童生徒をサポートする態勢づくりを担う。

 市教委総合育成支援課は「今後は地域制の総合支援学校4校全てで、看護師の教諭の配置を目指したい。総合支援学校を拠点に、それぞれの地域内にある小中学校の医療的ケア児にも十分な支援を届ける体制を整えたい」としている。


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