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【岐阜県】

コロナ失業者向け、マッチングサイト誕生 再就職、障害者支える

岐阜新聞 2021年5月24日(月)
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移行支援に取り組む大野多喜さん(左)。「やりがいがある」と目を輝かせる=岐阜市日野東、プー・ア・プー

◆転職者の声や事業所紹介
 新型コロナウイルス感染拡大の影響で仕事を失った人に向け、再就職先として障害者福祉施設を選択肢に入れてもらおうと、マッチングサイト「Give emotion(ギブ エモーション)」が誕生した。異業種から転職した経験を持つ職員の声を紹介し、現場の雰囲気や仕事の内容を伝えるほか、職場の見学や短期間の就労体験も受け付ける。同様のサイトは珍しいといい、立ち上げ以降、参画する事業所の輪が少しずつ拡大。就職希望者からの問い合わせも増え、福祉現場の慢性的な人手不足の解消にもつながると期待される。

 国や岐阜県の支援でサイトを運営するのは、精神障害者らの就労支援に取り組む社会福祉法人「舟伏(ふなぶせ)」(岐阜市)。総合施設長の森敏幸さん(71)は「障害者福祉の現場は実態以上にきついイメージがあり、人が集まりにくい。事業所側も特にウェブでの情報発信は控えめになりがち。各事業所の業務内容をきちんと伝える仕組みを整えたかった」と話す。
 サイトでは、ITや調理、農業、送迎などの業種と、働きやすい地域を選択することで、希望に合った事業所を見つけることができる。それぞれ写真や業務内容の説明があり、見学や短期の就労体験も申し込める。現在は岐阜地域だけの展開だが、他地域に拡大することも検討している。
 異業種から障害者福祉の現場に転職した"先輩"の声も動画や文章で紹介する。岐阜市の「工房はばたき」が運営する就労移行支援施設のパン店「プー・ア・プー」で、指導員として働く大野多喜さん(39)もその一人だ。和歌山県出身で、専門学校で陶芸を学んだ後、信楽焼の窯元で10年勤めた。その後、高齢者の訪問介護の仕事に就いたが、どちらも休みなく働く日々で「心身とも疲れ切った」。人を通じた縁があり、2018年に工房はばたきに移った。
 パン店では、就職を目指して訓練に臨む障害者の指導に当たり、自らもパン生地をこねる日々。「お金をもらって支援する感覚ではなく、一緒に働きながら(利用者の)就職を目指すので、達成感ややりがいがすごく大きい」と充実感をにじませる。就職した利用者が笑顔で近況報告してくれるのが大きな喜びという。
 3月末にサイトを立ち上げ、現在は岐阜県内6市町の52事業所が登録。就職希望者からも問い合わせがある。コロナ禍で環境が変わり、働き方を見直す動きが進む中、森さんは「何のために、誰のために働いているのか、分からなくなっている人が多い。障害者福祉の現場は、自分の力や情熱が誰かの光になれる仕事」と魅力を語る。

 問い合わせはサイト運営事務局、電話058(215)8248。ギブエモーションのURLは www.give−emotion.com


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