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【秋田県】

障害者の就労、製菓で「やりたい」実現 潟上天王つくし苑

秋田魁新報 2021年8月16日(月)
ニュース画像
和やかな雰囲気でクッキーの生地を一つずつ丸めていく利用者

 クッキー生地を切り分け、一つ一つ重さを量って手際よく丸めたり、出来上がったジャムを袋に詰めたり。真剣な表情の利用者もいれば、楽しそうに作業を進める利用者もいる。障害のある人が菓子作りに励む「潟上天王つくし苑」(秋田県潟上市)の調理場は、和やかな雰囲気だ。

 施設を運営する社会福祉法人・南秋福祉会(八郎潟町)が障害者の就労の場として菓子製造を始めて約10年。潟上天王つくし苑では、利用者38人のうち、10人前後が担当している。作る菓子は、クッキー、チーズケーキ、地元で取れたリンゴやナシを使ったパイといった洋菓子から、どら焼きやようかんなどの和菓子、季節商品まで常時50種類に上る。

 「それぞれが得意な作業以外にも少しずつできることを増やし、『やりたい』という気持ちをかなえてあげられるよう、工夫しています」。つくし苑施設長の佐藤千枝子さん(52)が話す。

 できる限り保存料や着色料などを使わないのが、スタート時からのこだわりだ。佐藤さんによると、素材にこだわった菓子には、「おいしい」「優しい味」といった反応が返ってくるという。系列の飯田川つくし苑(同市)、大潟つくし苑(大潟村)も菓子を作り、それぞれ周辺の道の駅などで販売している。

 ただ、「10年たっても、なかなか越えられない壁はあります」と佐藤さん。ベーキングパウダーを使わなくても生地が膨らむよう材料の配合を研究したり、少しでも賞味期限を延ばせるよう加熱時間を長くしたりと、職員は今でも試行錯誤を続ける。

 作業は、利用者の個性に合わせて職員がサポートする。例えば、生地を混ぜる工程は、完成した状態がイメージしにくい利用者もいるため、かき混ぜる回数を決め、出来上がった状態の写真を近くに置くなどして工夫する。

 レシピやパッケージデザインには、利用者の「こんな材料を使ってみたい」「こういう形にしてみたい」という声を取り入れることも。こうしたアイデアも「商品の大事な“調味料”」(佐藤さん)だ。

 施設では、潟上市と地元農家の畑を借りて野菜や果物も栽培している。収穫したイチゴやブルーベリー、小豆、カボチャなどの農産物は、お菓子の大切な材料になる。佐藤さんは「暑い日でも文句を言わず畑に行って作業している姿を見ると、一生懸命作ったものを社会につなげてあげたいと思うんです」と話す。

 地域住民との交流にも力を入れ、リンゴやナシ、みそやこうじなど、地元食材も活用している。佐藤さんの根底にあるのは、地域との交流を通じて、障害者への壁をなくしたいという思いだ。

 「利用者の能力を引き出し、やりたいことを実現してあげられる場をこれからも目指したい」と佐藤さん。職員だけでなくさまざまな人と一緒に働くことで、障害者への理解が深まってほしいと望んでいる。


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