
ノート作りに励む「C−FLOWER」のスタッフ
青森市新城の「就労継続支援B型 C−FLOWER」に通う一般就労が困難な人が学習ノート120冊を作り、県内の成田本店4店舗で販売、好評を得た。紙の裁断、印刷、製本などは全て手作業。「いろんな人に使ってほしい」との思いを込め、丁寧に仕上げた。代表の佐藤涼さん(42)は「コロナ禍で、私たちの仕事が減っているものの、製作意欲は消えていない。私たちが働く就労支援事業所の活動を知ってほしい」と前を向く。
2012年にNPOから就労継続支援事業所となったC−FLOWERは、一般就労が困難な人が、印刷・製本作業などを通して工賃を得ている。
ノート作りは、コロナ禍で、地元の祭りのパンフレット製作などの仕事が減ったため取り組み始めた。
B5判のノートは、白地に線が入ったシンプルなデザイン。手になじむ柔らかい紙質が特長だ。
スタッフは、紙を安定させたり、ミシン目を入れたりするなど、それぞれの得意な分野を生かして作業に取り組む。一冊一冊、丁寧に作っているので1日にできるのは3〜5冊ほど。
脳性まひの影響で手足が不自由な佐藤代表は「生まれてきた時から不自由な状態ではありながらも、誰でも可能性はあると信じ、みんなで作業をしている。ノートを手にし、私たちの活動について、多くの人に知ってもらいたい」と言葉に力を込めた。
ノートは、成田本店の青森市の3店舗(しんまち、つくだ、サンロード)、八戸市のみなと高台店で3冊100円で販売。ほぼ完売したが、追加での製作を目指している。