
手すりを支えにしながら苗植えをする利用者
岩手県宮古市実田の介護施設ハートランド宮古(佐々木孝博施設長)は18日、施設駐車場の一角にバリアフリーの畑「楽楽(らら)ファーム」を整備し、現地でオープニングセレモニーを行った。
利用者や職員約30人が出席し、テープカットをして祝った。約40平方メートルのファームは3段階の高さに土盛りし、手すりも設置。しゃがんでも、立ったままでも、車いすでも、身体機能に応じて土いじりができるよう工夫した。
施設利用者は早速、ミニトマトなどの苗植えや水やりをして農作業を楽しんだ。佐々木恵美子さん(87)は「しゃがまずにできて良かった。おいしく育ってほしい。草取りも楽しみ」と目を細めた。
同施設はサービス付き高齢者向け住宅や、通所リハビリテーションなどを展開する複合施設。「畑仕事をしたい」という利用者の声を受け、理学療法士がリハビリも兼ねた畑の在り方を考えた。
佐々木施設長(58)は「新型コロナウイルス禍で制限を受ける中、外での活動はストレス解消になる。リハビリと同時に、野菜作りを通して生きがいや楽しみが増えるきっかけになればいい」と期待を込めた。