
店員らのサポートを受けながら買い物を楽しむ高齢者(高知市城山町)
歩行器を必要とするなど1人での外出が難しい高齢者に、ゆっくり買い物を楽しんでもらうイベントが30日、高知市城山町の「ユニクロ土佐道路店」で行われた。
同店は駐車場を高齢者のラジオ体操に開放している。ただ、「若者の店」という先入観から入店したことがない人もおり、滝沢亮太店長(36)が「地域貢献の一環に」と市や市社会福祉協議会に提案した。
この日は開店1時間半前の午前8時半、市内の入居型施設で暮らす高齢者ら約30人が、職員の付き添いなどで来店。耳が不自由な女性は職員と筆談して欲しい服を伝えたり、歩行器の女性は店員に服を背中に当ててもらってサイズを確認したりして楽しんだ。
施設から訪れた中村容子さん(85)は「店員さんの丁寧な接客で、普段は勇気がなかなか出なくて買えない服に挑戦できた。女はいくつになっても買い物が一番楽しい。またすぐに来たい」と笑顔で話していた。(人見彩織)