
大きな拍手が送られる中、力を振り絞ってゴールを目指す選手=米子市皆生温泉3丁目、皆生プレイパーク
障害者が水泳とランニングの複合競技に挑む「第15回全日本チャレンジドアクアスロン皆生大会」が10日、米子市内であった。県内外から参加した6〜77歳の選手64人が力を振り絞って伴走者とゴールを目指し、ボランティアや家族の大きな拍手に包まれながら完走した。
キッズ(スイム25メートル、ラン500メートル)、チャレンジ(同)、スペシャル(スイム50メートル、ラン1キロ)、チャンピオン(スイム100メートル、ラン5キロ)の4コースで実施。選手はそれぞれ市皆生市民プールで泳いだ後、ボランティアの声援に背中を押されるようにして周回コースを力走し、次々にゴールテープを切った。チャレンジコース2組目のトップでゴールした市内在住の内仲聖(しょう)さん(32)=寿製菓勤務=は「自分にとっては、より大きな大会を目指す上での通過点。楽しかった」と汗を拭った。
大会は日本のトライアスロン発祥の地で、地域で練習に励む障害者が主役になれる場をつくろうと、NPO法人地域活動支援センター「おおぞら」などでつくる実行委員会が主催した。
新型コロナウイルス禍で2年ぶりの開催になったが、事務局長の植村ゆかりさん(72)は「目指すのはタイムや順位にこだわらないレース。大会を通して自分に自信を持ってほしい」と話し、笑顔で選手たちを見守った。
今回は節目の大会で、約300人のボランティアが運営を支えたほか、会場にミニマルシェが設けられ、来場者でにぎわった。