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経営サポート事業

介護医療院への移行支援について

介護医療院アイコン

 高齢化の進展が急速に進む我が国において、今後医療・介護の必要度が高く、療養生活が長期に及ぶ高齢者の増加が見込まれています。

 2018(平成30)年4月から創設された「介護医療院」は、長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者を対象としており、長期の療養生活を送るのにふさわしい生活施設としての「住まい機能の強化」と「日常的な医学管理」「看取りやターミナルケア」等の機能とを兼ね備えた施設です。

 2024(令和6)年3月の介護療養型医療施設の経過措置期間の期限が迫る今、介護医療院への移行に必要な情報について、厚生労働省の資料や、福祉医療機構が作成した「介護医療院への移行に係るシミュレーションツール」や、「移行支援に係る融資制度」について紹介し、WAM NETにより幅広く情報を提供します。

「介護医療院」とは

「介護医療院」創設の背景

 療養病床は、病院又は診療所の病床のうち、主として長期にわたり療養を必要とする患者を入院させるもので、医療保険の医療療養病床(医療保険財源)と、介護保険の介護療養病床(介護保険財源)があります。

 2006(平成18)年の医療保険制度改革では、療養病床については、医療と介護の役割を明確化する観点から、医療の必要性の高い者は医療療養病床で、介護の必要性の高い者は老人保健施設等で対応することとされ、介護療養病床については2011(平成23)年度で廃止される予定でした。

 その後、介護療養病床から介護老人保健施設等への転換が進んでいない等の理由から、2011(平成23)年改正において、設置期限を2017(平成29)年度末まで延長することとされ、併せて附帯決議において実態調査の実施と必要な見直しを行うこととされました。

 2014(平成26)年度に実施された調査においては、介護療養病床については「医療区分が低い方が多いものの、医療処置あるいはターミナルケア等の他の介護保険施設では対応が難しい利用者を受け入れる機能を有している」ことが明らかになりました。

 慢性期の医療ニーズに対応する今後の医療・介護サービス提供体制について、「療養病床の在り方等に関する検討会」での議論の整理や社会保障審議会「療養病床の在り方等に関する特別部会」での審議を経て、高齢化の進展により増加が見込まれる慢性期の医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者に対応するための、新たな施設類型として創設されたのが「介護医療院」です。

「介護医療院」の概要

 「介護医療院」は、今後増加が見込まれる長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者の受け皿を確保するため、「日常的な医学管理」や「看取りやターミナルケア」等の医療機能と「生活機能」としての機能を兼ね備えた施設です。

 施設基準については、介護療養病床(療養機能強化型A・B)相当のⅠ型と、介護老人保健施設相当以上の容態が比較的安定した者を対象とするⅡ型があり、それぞれ配置基準や報酬が異なっています。

 

介護医療院の概要です。大きく分けてⅠ型とⅡ型があります。基本的性格は要介護高齢者の長期療養・生活施設となります。設置根拠(法律)は介護保険法を根拠としています(生活施設としての機能重視を明確化。医療は提供するため、医療法の医療提供施設にする)。主な利用者像は、Ⅰ型は重篤な身体疾患を有する者及び身体合併症を有する認知症高齢者等(療養機能強化型A・B相当)。Ⅱ型はⅠ型と比べて、容態は比較的安定した者。施設基準(最低基準)はⅠ型が介護療養病床相当。参考として現行の介護療養病床の基準は、医師が48対1(3人以上)、看護が6対1、介護が6対1。Ⅱ型は老健施設相当以上。参考として現行の老健施設の基準は医師100対1(1人以上)、看護及び介護が3対1(うち看護が2/7程度)。医療機関に併設される場合、人員配置基準の弾力化を検討。介護報酬については、主な利用者像等を勘案し、適切に設定。具体的には、介護給付費分科会において検討。面積は老健施設相当(8.0㎡/床)。多床室の場合でも、家具やパーテーション等による間仕切りの設置など、プライバシーに配慮した療養環境の整備を検討。低所得者の配慮(法律)については補足給付の対象。

(出所)厚生労働省「第152回社会保障審議会介護給付費分科会」資料

 

「介護療養病床」の経過措置と「介護医療院」への移行について

 2018(平成30)年4月に「介護医療院」が創設されるとともに、介護療養型医療施設に関する経過措置の期限は2024(令和6)年3月末まで延長されており、介護療養型医療施設についてはこの期間内に介護医療院などの施設への移行等が必要になります。

 介護保険事業計画を含めたスケジュールについては次図のとおりとなっております。なお、介護医療院への移行に関しては、2021(令和3)年3月まで算定可能な移行定着支援加算があり、早期の移行に関するインセンティブが設定されています。

 

平成30年4月から令和3年3月までが第7期介護保険事業計画期間。令和3年4月から令和6年3月まで第7期介護保険事業計画期間。令和6年4月から第9期介護保険事業計画期間を予定。令和2年12月及び令和5年12月に介護保険事業計画基本指針を策定。令和3年3月及び令和6年3月に介護保険事業(支援)計画策定・介護報酬改定を実施。介護療養型医療施設の経過措置期間は令和6年3月までのため、介護医療院への順次転換を想定。

(出所)厚生労働省「第85回社会保障審議会介護保険部会」資料

 

 介護医療院に関する経緯、基準・報酬等の詳細については、厚生労働省のホームページに詳しくまとめられていますので、以下を参照ください。

 

厚生労働省「介護医療院について」

介護医療院への移行の状況

介護医療院の施設数は増加傾向であるが地域差がみられる

 2018(平成30)年4月の制度創設以降、介護医療院の施設数は増加傾向にあり、2021年3月末で572施設(35,442床)まで増加しています。

 

 介護医療院の経年での施設数を示した図です。介護医療院の施設数は、2018年4月時点で5施設。2018年6月時点で21施設。2018年9月時点で63施設。2018年12月時点で113施設。2019年3月時点で150施設。2019年6月時点で223施設。2019年9月時点で248施設。2019年12月時点で301施設。2020年3月時点で343施設。2020年6月時点で515施設。2020年9月時点で539施設。2020年12月時点で562施設。2021年3月時点で572施設。

厚生労働省資料から作成

 

 2021年3月末の都道府県別の施設数については、1都道府県当たり平均12.2施設で、最多が福岡県の39施設、次いで熊本県が32施設、北海道が31施設となっています。

都道府県ごとの施設数を日本地図上に示した図です。

 厚生労働省資料から作成

介護医療院への移行に係る収支シミュレーションツール

介護医療院への移行の助けとなるシミュレーションツール

 「平成30年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査」における介護医療院への移行に係る課題として「施設経営の見通しが立たない(経営状況が悪化する恐れがある)」の回答割合が最も高く、移行に当たっては、まず事業者の経営上の不安を解消することが早期の移行に関する支援につながることがわかりました。

 介護療養型医療施設等から介護医療院への円滑な移行を支援するため、介護医療院に移行した場合の施設経営を検討できる「介護医療院への移行に係る収支シミュレーションツール」(以下「ツール」という。)を紹介します。なお、当該ツールは厚生労働省からの委託事業において福祉医療機構が作成した成果物です。

ツールのダウンロード(ツール最終更新日:2021年3月31日)

ツールの特徴

 必要な情報(施設所在地、病棟別の基本報酬、要介護度別の利用者数、加算の算定状況、人件費、経費の状況)について、介護保険制度に沿って詳細に設定可能です。

 

手順1-1で都道府県及び区市町村を選択。手順1-2では手順1-1の入力に基づく地域区分及び介護報酬1単位当たりの地域区分単価を表示。手順2-1では「施設種類・基本報酬」、「居室種類」をプルダウンメニューで選択後、定員数(床)を直接入力。加算項目・特別診療項目の入力では、算定有無欄(黄色のセル)にて「有」か「無」を選択。「有」を選択した項目についてオレンジ色のセルである「対象人数・回数(年間延べ数)」欄に数値を記入。手順2-2では病棟の年間延利用者数を要介護度別に入力。さらに食費・居住費・その他費用について1日1人当たりの金額を入力すると、自動計算で合計金額が表示される。手順3では人件費の算出する情報として職種別の職員数及び年間給与(千円単位)を記入することで年間必要額(千円)が自動計算で表示される。

 

 収支シミュレーション結果については、施設全体の数値と、病棟ごとの収入の内訳・加算の算定状況を合わせて表示可能です。

 

総病床数を表示。収入に関するシミュレーションで基本報酬、食費・居住費等、加算報酬、特別診療費報酬、収入合計の年額及び月額を千円単位で表示。支出に関するシミュレーションでは人件費、経費、支出合計の年額及び月額を千円単位で表示。収支差(キャッシュフロー)に関するシミュレーションでは収支差の年額及び月額を千円単位で表示。療養棟ごとのシミュレーションでは各病棟ごとの病床数、利用率、平均要介護度、年間収入額(千円単位)、1日1人当たり単価(円単位)を表示。「算定している加算」では、該当する加算は○を選択・夜間勤務等看護(Ⅰ)、夜間勤務等看護(Ⅱ)、夜間勤務等看護(Ⅲ)、夜間勤務等看護(Ⅳ)若年性認知症入所者受入加算、外泊時費用、試行的退所サービス費、他科受診時費用、初期加算、再入所時栄養連携加算、退所前訪問指導加算、退所後訪問指導加算、退所時指導加算、退所時情報提供加算、退所前連携加算、訪問看護指示加算、栄養マネジメント加算、低栄養リスク改善加算、経口移行加算、経口維持加算(Ⅰ)、経口維持加算(Ⅱ)、口腔衛生管理体制加算、口腔衛生管理加算、療養食加算、在宅復帰支援機能加算、緊急時治療管理、認知症専門ケア加算(Ⅰ)、認知症専門ケア加算(Ⅱ)、認知症行動・心理症状緊急対応加算、重度認知症疾患療養体制加算(Ⅰ)、重度認知症疾患療養体制加算(Ⅱ)、移行定着支援加算、排せつ支援加算、サービス提供体制強化加算(Ⅰ)イ、サービス提供体制強化加算(Ⅰ)ロ、サービス提供体制強化加算(Ⅱ)、サービス提供体制強化加算(Ⅲ)、介護職員処遇改善加算(Ⅰ)、介護職員処遇改善加算(Ⅱ)、介護職員処遇改善加算(Ⅲ)、介護職員処遇改善加算(Ⅳ)、介護職員処遇改善加算(Ⅴ)、介護職員等特定処遇改善加算(Ⅰ)、介護職員等特定処遇改善加算(Ⅱ)、(減算)夜勤体制減算、(減算)療養環境減算(Ⅰ)、(減算)療養環境減算(Ⅱ)、算定している特別診療費、感染対策指導管理、褥瘡対策指導管理、初期入所診療管理、重度療養管理、特定施設管理、重症皮膚潰瘍管理指導、薬剤管理指導、痒痛緩和(薬剤管理指導の加算)、医学情報提供(Ⅰ)、医学情報提供(Ⅱ)、理学療法(Ⅰ)、リハ計画策定(理学療法(Ⅰ)の加算)、入所生活リハ管理指導(理学療法(Ⅰ)の加算)、専従職員2名配置(理学療法(Ⅰ)の加算)、理学療法(Ⅱ)、作業療法、リハ計画策定(作業療法の加算)、入所生活リハ管理指導(作業療法の加算)、専従職員2名配置(作業療法の加算)、言語聴覚療法、専従職員2名配置(言語聴覚療法の加算)、集団コミュニケーション療法、摂食機能療法、短期集中リハビリテーション、認知症短期集中リハビリテーション、精神科作業療法、認知症入所精神療法

 さらに、追加機能として、利用者様向けの負担額の変化に関する説明資料や簡単な償還シミュレーションのためのシートもご用意しています。

介護医療院への転換に係る負担額のご説明について、法人(個人)名宛てに説明文を表示。「介護医療院とは要介護者であって主として長期にわたり療養が必要である方に対し、「日常的な医学管理」や「看取りやターミナルケア」等の医療機能と、「生活施設」としての機能を一体的に提供する施設です。介護医療院への転換にあたり、利用者様の負担は次のとおり変わる見込みです。」。介護医療院への転換にあたり、利用者様の負担は次のとおり変わる見込みです。利用者様の状況については入所予定の病棟、入所予定の居室種類、要介護度、利用者負担割合、利用者負担段階、第4段階の場合で施設が定めている金額を表示。利用者様の月額ご負担額(概算)では介護保険・医療保険自己負担額、居室料金、食費、その他料金、合計を表示。「※1か月を30日として計算しております」、「※利用者様の月額ご負担額(概算)の「今後」欄の「介護保険自己負担額」については、介護医療院サービス費が所得区分に応じた負担限度額を超える場合に、「高額介護サービス費制度」の適用を申請をした際の還付後の金額です。」。備考欄ににて施設の所在地で都道府県及び区市町村を表示。資金計画にて建築資金、備品購入資金、土地取得資金、運転資金、その他、合計の項目のうち、事業費、補助金、借入金、自己資金、その他での入力欄を表示。借入金返済シミュレーションでは借入額(千円単位)、利率(%表示)、返済年数及び据置期間(年単位)を表示。注記で「元金均等返済、年賦償還でのシミュレーションです」という表記の下に年数、期首元金、年金返済額(うち元金、うち利息)、期末元金を表示。

介護医療院への移行に係る収支シミュレーションツールに関するお問い合わせ先

 経営サポートセンター リサーチグループ TEL:03-3438-9932 FAX:03-3438-0371

 

介護医療院への移行支援のための融資制度

 福祉医療機構では、介護医療院への移行を支援するため、介護医療院への転換に必要な建築資金等の融資制度を設けております。

 また、都道府県の地域ケア体制整備構想に沿って、病院又は診療所から介護医療院等への移行を行う場合には、療養病床整備時に民間金融機関から借入れている債務の償還負担軽減又は移行計画遂行のために一時的に必要な運転資金のご融資や、当機構の既往貸付金について償還期間を延長する支援策を講じております。

 融資制度に関して、ご不明な点や計画のご相談については、末尾記載の連絡先までお気軽にご連絡ください。

「介護医療院」の融資制度~建替えや内部改修に必要な資金のご融資~

 新たに介護医療院を開設する場合の「新築資金」や、既存の介護医療院の建替え(全部又は一部)・改修に必要な「増改築資金」に係る融資制度を実施しています。

融資額 建築資金 12億円以内
土地取得資金 3億円以内
償還期間
(据置期間)
建築又は購入 耐火 20年超30年以内(3年以内)
耐火・その他 20年以内(2年以内)
賃借 敷金・保証金等 15年以内(1年以内)
権利金 5年以内(6ヵ月以内)
利率
  • 機構とのご融資契約時点での金利を適用します
  • ご返済期間が10年を超える場合は、以下の2つより選べます
    • 完全固定金利(返済期限まで固定する方法)
    • 10年経過ごと金利見直し制度(10年経過ごとに金利を見直す方法)
  • ご返済期間が10年以内の場合は、完全固定金利制度のみです

直近の金利表は こちら

その他 その他のご融資の条件

 融資制度については、次のページでも紹介しています

  融資対象となる者融資の種類融資の手続その他の融資条件融資額の計算方法

「療養病床転換支援資金」~債務の償還負担軽減や転換計画遂行のための運転資金~

 療養病床を有する病院又は診療所の当該療養病床を都道府県の地域ケア体制整備構想に沿って病床転換する場合には、次の融資制度がございます。(取扱期限:2024年3月31日まで)

 融資制度については、 こちらのページでも紹介しています

区分 優遇内容
融資対象
(資金使途)

現に療養病床を有する病院又は診療所であって、都道府県の地域ケア体制整備構想に沿って、次に掲げる施設に転換するものであって、療養病床整備時に民間金融機関から借入れている債務の償還負担軽減又は転換計画遂行のために一時的に必要な運転資金

  • 介護医療院
  • 介護老人保健施設
  • 特別養護老人ホーム など

(注意) ご利用に際しては、療養病床転換計画書及び転換計画が地域ケア体制整備構想に合致している旨の都道府県知事の証明書が必要です。

(注意) 都道府県の地域ケア体制整備構想に沿って転換する場合は、当機構の既往貸付金についても、償還期間を延長する支援策がありますので、別途お問い合わせください。

融資限度額 原則4.8億円、特に必要と認められる場合は7.2億円
償還期間
(据置期間)
原則10年以内(1年以内)
※特に必要と認められる場合は20年以内(1年以内)
利率 基準金利同率 ※償還期間に応じて異なります。
(例)固定金利 償還期間10年:0.203%、償還期間20年:0.300%
    10年経過毎金利見直し制度 償還期間20年:0.205%
※2020年3月2日現在の利率、最新の金利水準は こちらを参照

融資に関するお問い合わせ先

東京本部

●取扱い地域●
北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県

―相談・融資の窓口
福祉医療貸付部医療審査課

TEL:03-3438-9940
FAX:03-3438-0659
〒105-8486 東京都港区虎ノ門4-3-13
(ヒューリック神谷町ビル9階)

大阪支店

●取扱い地域●
福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県

―相談・融資の窓口―
大阪支店医療審査課

TEL:06-6252-0219
FAX:06-6252-0240
〒541-0054 大阪府大阪市中央区南本町3-6-14
(イトゥビル3階)