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オリーブ橋小脳萎縮症オリーブ橋小脳萎縮症(おりーぶきょうしょうのういしゅくしょう)
多系統萎縮症の一疾患です。小脳症状を中心としながら、自律神経症状、パーキソニズム(パーキンソン病と同様の症状)が加わり進行していきます。 【主症状】 ・起立時や歩行時のふらつきといった小脳性運動失調が初期に現れます。 ・ろれつが回らない、手が震える、身体がうまく動かせないなどの症状が現れ、日常動作が円滑にできなくなります。 ・進行すると起立性低血圧、排尿・排便困難などの自律神経症状、筋肉のこわばりなどパーキンソニズムが生じます。 ・さらに病状が進むと声門閉鎖をきたし、急性呼吸不全を起こすことがあります。 【生活上の障害】 ・症状全般にみられる運動失調=運動が円滑に行えないことによる不自由、障害があります。 ・薬剤による症状の改善が困難なため、介護体制の整備が必要です。 ・延命には気管切開による気道確保と人工的水分栄養管理が必要となります。 【予後のリスク】 ・起立や歩行時のふらつき、立ちくらみなどにより転倒しやすくなります。 ・しだいに起き上がれなくなり、寝たきりになります。 ・突然死のリスクがあるため、あらかじめ本人や家族に伝えておく必要があります。 【気をつけたいこと】 ・リハビリテーションや生活動作訓練の継続が、状態の維持に役立ちます。 ・最適な対症療法がとれるよう、病状の進行状態を常に把握していきます。 ・本人意思の確認を繰り返して行い、延命治療の実施等に関し確認を行う必要があります。
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