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褥瘡褥瘡(じょくそう)
皮膚が当たる部位の毛細血管の血流が途絶え、皮膚の細胞が壊死する疾患です。 【主症状】 ・皮膚の発赤(ほっせき)、腫脹(しゅちょう)(血液成分の貯留)、水疱(すいほう)、表皮剥離(びらん)、潰瘍、壊死が生じます。 ・発生しやすいのは、筋肉や皮下脂肪が少ない骨の突出した部分です。肩甲骨部、仙骨部、大転子(だいてんし)部(体の側面の太腿上あたり)、座骨結節部、踵(しょう)骨(こつ)部(かかと)です。 ・疼痛はある場合とない場合があります。 【生活上の障害】 ・介護におけるより一層の労力や医療処置が必要となります。 【予後のリスク】 ・悪化につれて、感染しやすくなります。 ・損傷が筋肉や骨にまで達し、骨が飛び出した状態になります。 ・体力の低下や他の疾患の引き金になります。 【気をつけたいこと】 ・日頃から皮膚の赤みの有無を確認します。 ・他の基礎疾患の病状改善に努めます。全身状態がよいと褥瘡の予防につながり、発症したときも快方へ向かいやすくなります。 ・栄養状態を良好にします。 ・皮膚にかかる圧力を分散します。定期的な体位変換、症状に合わせた除圧マットなどの使用が必要です。 ・本人や介護者の努力が報われるよう、介護に適した居室環境であることが必要です。冬場は末梢循環障害を起こしやすいため、室温にも注意が必要です。
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