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連載コラム
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会議を変える!

全12回に渡って、効果的な会議・ミーティングを実践するための
ポイントをお伝えしていきます。


<執筆>
株式会社川原経営総合センター 経営コンサルティング部門
野中 千穂
http://www.kawahara-group.co.jp/


第7回:出席メンバーのスキル(2)

 今回は出席メンバーに求められるスキルの2 回目として、「きく」スキルについて述べていきます。

@聴いていることをアピールする

 会議においては「発言しやすい場をつくること」が重要であることを繰り返し述べてきました。発言しているメンバー以外のすべての出席メンバーが話し手を促す聴き方を心がけます。「耳だけで聞く」のではなく、話し手に「目と心を向けて聴く」姿勢を示し、話し手に威圧感を与えたり、話に関心がないように見える行動は慎みましょう。


話す気をなくさせるNG行動
目をつぶって聞く
ずっと資料を読んでいる
腕、足を組んでイスにふんぞり返る
携帯電話をいじる
相手が話しているのを遮って発言する


A「現在、何について話しあっているか」を意識し、考えながら聴く

 会議では司会の進行に沿って発言しますが、話しているうちに発言が議題からずれていってしまうことがあります。軌道修正を促すのは司会進行役の役目ですが、出席メンバーが議題からずれた発言に引きずられて、議題とは関係ない質問や発言をすることがないように、議題に沿って整理しながら話を聴きます。


 例 
 フロア会議にて残業時間の削減を検討

司会 (フロア主任):

 さくらユニットは今年度に入ってからは昨年対比で残業時間が半分になっていますが、何か取り組みをして いますか?


さくらユニット主任:

 え〜っと、とくに取り組みとかはしていないと思うのですが…半分ですか?
 たぶんですけど、去年は未経験の新卒職員のスズキさんが入ってきて、仕事に時間がかかるのを他の職員でフォローしたり、勤務時間が終わってから指導担当職員が振り返りをしていたので、残業時間が多くなっていたと思います。新入職員が来るとどうしても残業時間が長くなります。足りない人員を補充してくれるのはよいのですが、新入職員を配置されると、かえって時間を取られて負担になるので、新入職員の配置はよく考えてほしいと思います。

 さくらユニット主任の発言は「残業時間の削減」から「新入職員の配置」に意識がずれてしまっています。これに引きずられて、「新入職員の配置で残業時間が増えるのはしかたないと思います」と発言してしまうと、議題の趣旨とはずれた発言になってしまいます。
 現在のテーマは「残業時間の削減」ですから、次のように整理しながら聴きます。
@ 新入職員は仕事に時間がかかり、終業時間を過ぎてしまい残業が発生する。
A 新入職員がやりきれなかった仕事を他の職員がフォローするため、他の職員の残業が発生する。
B 新入職員の1 日の振り返りのために指導担当職員の残業時間が発生する。
 そして、この3つの「残業時間の発生」を減らすにはどうしたらいいか? を考えます。
例えば、
@ 新入職員は仕事に時間がかかるので、終業時間から1 時間前には声掛けして進捗を確認し、必要に応じて業務量の調整を行い終業時間を超えないようにする。
A 新入職員への1時間前の声掛けで他の職員にどの程度フォローが必要になりそうかを把握、その時点でフォローする職員にも伝え、心づもりをして仕事を進めておいてもらう。
B 1 日の振り返りを早めに始めれば指導職員の残業時間が少なくなる。

 このように議題と関係のある発言に焦点を絞って聴くことで、「入職したばかりの新入職員はどのみち所定時間にできる仕事量は限られている。1 日の振り返りを30 分と見積もり、終業時間より30 分早く業務を終了させるタイムスケジュールにして、その1 時間前には進捗確認をするようにしたら全体の残業時間の削減ができるのでは?」と考えることができます。議題を意識し、考えながら聴くことが自分から話すことにもつながっていきます。
 次回は、「質問する」スキルについて述べます。

※ この記事は月刊誌「WAM」平成27年10月号に掲載したものです。
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