行政から委嘱され、地域住民の福祉にかかわる相談にのったり、必要なサービスの利用を援助する
しごとの内容
社会奉仕の精神をもち、常に住民の立場に立って相談に応じるとともに、必要な援助を行って社会福祉の増進に努めます。
具体的には、次の5つの職務を行います。
@ 住民の生活状態を必要に応じ、適切に把握する。
A 援助を必要とする人がその有する能力に応じ、自立した日常生活を営むことができるよう、生活に
関する相談に応じ、助言、その他の援助を行う。
B 援助を必要とする人が福祉サービスを適切に利用するため、必要な情報の提供、
その他の援助を行う。
C 社会福祉を目的とする事業を経営する人、または社会福祉に関する活動を行う人と密接に連携し、
その事業、もしくは活動を支援する。
D福祉事務所、その他関係の行政機関の業務に協力する。
このほか、必要に応じて住民の福祉の推進を図るための活動を行う。
なお、児童や妊産婦の生活や取り巻く環境の状況を適切に把握し、その保護や保健、その他福祉にかかわる情報の提供や援助、指導を行ったり、児童福祉司や福祉事務所の社会福祉主事の行う職務に協力したりする児童委員も兼ねています。
主な職場
市町村の各担当区域
将来性
最近の在宅福祉や地域福祉の広がりに伴い、民間の協力機関としてますます重要な役割を担っているため、定年退職した人や専業主婦など多くの委嘱者が望まれています。
従事者数
23万0,739人(2017年3月現在)
勤務形態
各市町村の担当区域ごとに適宜、必要な業務形態をとっています。
給与水準
行政から委嘱されるボランティアであるため、無償とされています。
就任のルート
20歳以上で、市町村議会議員の選挙権を有する住民のなかから、民生委員推薦会の推薦を受けます。さらに、都道府県知事が地方社会福祉審議会の意見をもとに推薦を行い、厚生労働大臣から委嘱されることにより、しごとに就くことになっています。
委嘱状況
都道府県知事が厚生労働大臣の定める基準に従い、各市町村の担当区域ごとにその区域を管轄する市町村長の意見を聞き、定数を定めています。任期は3年で、3年に一度一斉に改選となりますが、ここ数年、委員の高齢化が進んでいたり、地域の福祉の問題に関心を寄せなかったりする人たちが増えているため、なり手のない担当区域もあります。2017年3月末現在、約8,000人の定員割れがあります。
就任するためのポイント
人格、識見ともに高いうえ、広く社会の実情に通じ、地域福祉の推進に熱意があるほか、児童委員としても適格なことが問われます。
関連団体・組織
全国民生委員児童委員連合会
http://www2.shakyo.or.jp/zenminjiren/index.html