家庭裁判所調査官
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家庭裁判所で家庭内の紛争などの家事事件や少年事件について調査を行う

しごとの内容

 家庭裁判所における家事事件や少年事件について行動科学的な立場などから調査・診断を行います。このほか、裁判所に処遇意見を提出したり、家事事件について指示された場合はその家族を対象にケースワークやカウンセリングをしたり、少年事件の場合には試験観察を行ったりします。

 組織は家事部と少年部に分かれます。このうち、前者は主として家庭に関する事件の調停や審判に必要な事実の調査を行い、問題解決のため、人間関係の調整が必要な場合、カウンセリングを行います。

 一方、後者は犯罪を犯したり、将来、犯罪を犯すおそれのある少年の性質や環境、行状、経歴などを調査したり、その過程を通じてケースワークを行ったり、試験観察を実施したりして少年の自立更生を図ります。

主な職場

 家庭裁判所本庁、支部

将来性

 夫婦の離婚や相続の問題などに加え、犯罪の低年齢化による少年犯罪が問題となっています。その意味で、これらの当事者の福祉の向上に寄与すべく、司法的な機能が望まれているため、ますます有望、かつ重要なしごとです。

従事者数

  1,596人(2018年度現在)

勤務形態

 原則として日勤です。

給与水準

 公務員給与規定に準じます。

就職のルート

 福祉系大学、短大、または一般大学、短大に進学、もしくはこれらの学校を卒業するなどして裁判所職員採用総合職試験(家庭裁判所調査官補)に合格し、家庭裁判所調査官補に採用されたのち、裁判所職員総合研修所で2年研修を受け、各地の家庭裁判所などで家庭裁判所調査官のしごとに就きます。


試験の概要

受験資格 試験実施年度の4月1日現在、21歳以上〜30歳未満の者、21歳未満の大卒および大卒見込み者、30歳未満の大学院修了および大学院修了見込み者
※日本国籍を有さない人、国家公務員法第38条に該当する人は受験できません。
試験内容 試験種目 内容・出題分野・出題数
<一次試験> 基礎能力試験=多肢選択式 公務員として必要な基礎的な能力(知能及び知識)についての筆記試験
      知能分野 27題
      知識分野 13題
専門試験(記述式) 家庭裁判所調査官補に必要な専門的知識などについての筆記試験
 次の15科目(15題)のうち選択する3科目(3題)※人間関係諸科学科目から少なくとも1科目(1題)を選択する必要がある。
【人間関係諸科学科目】
心理学概論、臨床心理学、社会心理学、社会学概論、現代社会論、社会調査法、社会福祉学概論、社会福祉援助技術、地域福祉論、教育学概論、教育心理学、教育社会学
【法律学科目】
 憲法、民法、刑法
二次試験 専門試験(記述式) 公家庭裁判所調査官補に必要な専門的知識などについての筆記試験。
 次の13科目(15題)のうち、選択する2科目(2題)。ただし、児童福祉論と高齢者福祉論は同時に選択することはできない。また、民法のみ2題、または刑法のみ2題を選択することはできない。
【人間関係諸科学科目】(各1題)
臨床心理学、発達心理学、社会心理学、家族社会学、社会病理学、社会福祉援助技術、児童福祉論、高齢者福祉論、教育方法学、教育心理学、教育社会学
【法律学科目】(各2題)民法、刑法
政策論文試験(記述式) 組織運営上の課題を理解し、解決策を企画立案する能力などについての筆記試験 1題
人物試験 人柄、資質、能力などについての集団討論及び個別面接
試験日 〈一次〉5月ごろ、〈二次〉6月ごろ
試験場 東京、大阪、名古屋、広島、福岡、那覇、仙台、札幌、高松
受付期間 4月上旬〜中旬
受験手数料 無料

就職のポイント

 受験資格はとくにありませんが、一次が基礎能力試験の多肢選択式と専門試験の記述式、二次が記述式の専門試験と政策論文試験、および人物試験からなります。ここ数年、高い競争率であるため、社会福祉学、社会学、心理学、教育学、法学のいずれかを専攻して受験する、または大学や短大に進学する際に検討して受験に備えることが大切です。

 また、二次試験では人柄、対人的能力などについての集団討論と個別面接が行われるため、日ごろから専門書や新聞、雑誌などを読むほか、グループワークやワークショップなどを通じてコミュニケーション力を養い、集団討論に備える一方、人格形成にも心がけることが望まれます。

 2017年度は申込者733人に対し、最終合格者56人と非常に狭き門になっています。

関連団体・組織

最高裁判所事務総局

 http://www.courts.go.jp/