保護者の養育を受けられない乳幼児を養育し、退院したのちも相談や援助を行う施設
概要
乳幼児(原則として1歳未満の乳児を入所させて養育しますが、必要な場合は就学前の幼児の入院も可能です)が入院し、養育されたのちに退院した乳幼児についての相談や援助、また、保護者に対する支援などを目的とする施設です。
母親の疾病(精神疾患を含む)や入院、療養、出産、家族の入院の付き添い、両親の別居、離婚、家出、死亡、未婚の母の子どもなどによって養育が不可能、また、両親がいても養育の能力がない、もしくは虐待や養育拒否、ドメスティックバイオレンス(DV)の被害の子、遺棄児(置き去りなど)など、家庭環境上の問題を抱えている乳幼児を親などの保護者に代わり、養育します。
具体的には、乳幼児らの精神発達の観察や指導、授乳、食事、おむつ交換、入浴、日光浴、安らかに睡眠ができる環境の整備、遊びの指導、健康診査などを行って健康管理と安全管理に万全を期し、心身ともに健やかな成長を温かく見守ります。とくに乳児は病気に対する抵抗力が弱いため、看護師や医師、保育士が24時間体制で生活全般にわたって世話をするので、勤務形態は日勤、早番、遅番、夜勤、休日勤務などと変則的です。
今後、子育てに課題がある保護者へのアフターケアを含む親子の関係の調整をはじめ、子育てに不安や悩みがある保護者へのカウンセリングなどによる支援、また、里親の地域支援の拠点としても期待されています。
施設数
138か所(2017年10月現在)
主な就業職種
医師、看護師、個別対応職員、家庭支援専門相談員、心理療法担当職員、保育士、児童指導員、栄養士、調理員、事務職員
採用について
核家族化や共働き、女性の社会進出、未婚の母、保護者の家出、離婚などの増加に伴い、施設の整備が望まれています。また、2017年8月に「新しい社会的養育ビジョン」が公表され、施設の高機能化および多機能化・機能転換、小規模かつ地域分散化に向け、職員配置・専門職の配置の充実、職員の人材育成なども盛り込まれているため、今後も採用は見込まれると思われます。
関連団体・組織
全国乳児福祉協議会
http://www.nyujiin.gr.jp/
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