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被災福祉施設復興事例紹介
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〜 宮城県 大崎市 〜

社会福祉法人大崎市社会福祉協議会

『田尻福祉センター「虹の郷」』の新設事例紹介

取材日 平成27年11月20日
東日本大震災により、半壊以上の住家3,030棟といった被害を受けた宮城県大崎市(出典:大崎市ホームページ)。その「大崎市」の田尻地区で「複合型福祉施設(田尻福祉センター「虹の郷」)」を新設して地域の復興を担う大崎市社会福祉協議会(田尻支所)を取材した。

施設所在地地図




様々な「連携」を密にとって、震災復興に取り組む大崎市社会福祉協議会


 宮城県大崎市に社会福祉法人大崎市社会福祉協議会があります。平成18年4月に1市6町が合併し、大崎市となったことに伴い、平成18年7月に設立した法人です。旧1市6町分の支所(本所、古川支所、松山支所、三本木支所、鹿島台支所、岩出山支所、鳴子支所、田尻支所)があり、特別養護老人ホームや老人デイサービスセンターをはじめとする複数の事業を営みます。
 東日本大震災時には、東松島市から津波による被害で避難してきた方の受け入れを行なったり、避難所での支援や高齢の一人暮らしの方、日中独居の方の支援に奔走し、震災の復旧に尽力されました。
 どこかの支所で災害が起きれば、協力して対応できる体制が整えられており、平成27年9月の関東・東北豪雨(台風第18号等による大雨)による災害時にも法人として一丸となって復旧にあたられました。また、近隣の社会福祉協議会との連携も密にとられており、お互いに応援に行ける“顔なじみ”の関係が構築できているとのことです。


介護の空白地域に複合型福祉施設を設立し、震災復興と在宅支援を担う『田尻福祉センター「虹の郷」』


 大崎市社会福祉協議会としての被災状況はそれぞれの支所ごとに異なり、三本木支所では大きな被害はなかったとのことでしたが、鹿島台支所にある特別養護老人ホームでは、地震の揺れによる給湯の配管の損壊や敷地内の舗装路の崩壊といった被害があったそうです。
 田尻支所でも地域包括支援センター等を営んでいた行政の建物に、ひどい雨漏りが起こるようになり、雪や雨のときは、執務室にバケツを置いたり、ブルーシートを敷かなければならなくなるような状況になったそうです。田尻支所ではその後も同一建物で事業の継続を行ってきましたが、田尻支所が入居する建物へ行政の支所機能が移転してくる計画が持ち上がり、退去の打診もあったことから、これまで事業を営んできた地域包括支援センター等を移転新設することとしました。
 新設にあたっては、新たに老人デイサービスセンター機能も提供することとし、地域包括支援センターのほか、居宅介護支援事業所、訪問介護事業所の機能も提供する複合型福祉施設として建築されることとなりました。建築場所には、これまで福祉施設がなかった田尻地区の沼部が選ばれました。震災のあった平成23年の7月に行った住民アンケートの結果を踏まえたものだそうです。
 現在、同施設は田尻デイサービスセンターとして平成27年5月1日に開所し、同法人では3カ所目となる、土日の休みもなく年中無休365日デイサービスを提供しています。
 運営開始から1年未満ですが、稼働状況は順調とのことです。社協ということもあって要介護認定を受ける前から地域の方と “顔なじみ”の関係が構築できているため、利用者の方にも安心感があるのではないかとのことでした。

       
▲ 田尻福祉センター「虹の郷」外観

地域住民が住み慣れた地域で暮らし続けられる環境を構築する田尻支所


 東日本大震災を踏まえた法人としての今後の震災への備えとしては、備品の集中管理、震災時の食材の優先的な調達、防災対策マニュアルの策定し直し、定期的な勉強会による職員への教育など、様々な対策が図られています。
 田尻支所でも、毎年災害時の備品を整備するための予算を確保して、発電機や懐中電灯、灯光器、ラジオ、ヘルメットなどを少しずつ充実させていきたいとのことでした。
 一方、震災への課題としては、旧1市6町のなかでも田尻地区は3番目に高齢化率が高く、高齢者の独り暮らし、日中独居の方も少なくないことから、震災が発生したときに社協の職員だけではカバーできない範囲をいかに隣近所の方に動いてもらい、地域を支えていくかということがあるそうです。そのような課題がある中、法人として力を入れている事項に福祉教育があります。地域の子どもとお年寄りの交流会などを通じて子どもたちの福祉の心、防災、見守りなどの意識を高める次世代教育を行っています。
 田尻支所でも平成27年度は子供たちに絵手紙を書いてもらって、それを一人暮らしの高齢者に届けるという事業を第1回目として実施する予定だそうです。また、そのような活動を通して地域の人にも参加してもらい、人と人とのつながりを構築していきたいとのことでした。地域包括ケアへの取組みでも田尻地区では、年に1、2回地域ケア会議が開催され、地域の事業所同士の連携も図られています。
 事業所と地域、地域の人同士の”顔の見える”関係づくり、地域の事業所同士の連携にも取り組む、大崎市社会福祉協議会の田尻支所。今後も地域住民が住み慣れた地域で暮らしていけるよう、在宅支援の中核を担い続けるに違いありません。

▲ 右から支所長の武田さん、総務福祉係長の佐々木さん、居宅介護支援事業所管理者の高橋さん、総務福祉係主任の廣亀さん

<< 法人概要 >>
法人名 社会福祉法人大崎市社会福祉協議会 会長 遠藤 敏榮 氏
法人施設 田尻居宅介護支援事業所(他9居宅介護支援事業所)、田尻ヘルパーステーション(他6訪問介護事業所)、田尻デイサービスセンター(他10通所介護事業所)、田尻地域包括支援センター(他2地域包括支援センター)、古川訪問入浴サービス(訪問入浴)、古川福祉用具貸与事業所(他1福祉用具貸与事業所)、短期入所生活介護施設楽々楽館(他2短期入所生活介護事業所)、特別養護老人ホーム敬風園(他1介護老人福祉施設)、古川福寿館デイサービスセンター(地域密着型通所介護)、認知症グループホーム和楽館(高齢者グループホーム)、生活介護事業所「元気」(障害者施設)、共同生活援助事業所ケアホーム「あじさい」(障害者施設)、大崎市古川障害者地域活動支援センター「あしたの広場」(他2地域活動支援センター)、大崎東部相談支援事業所(相談支援)、シルバーハウジング(高齢者世話付住宅)
施設所在地 宮城県大崎市田尻沼部字富岡浦29番地
法人設立時期 平成18年7月
施設設立時期 平成27年5月1日(田尻福祉センター「虹の郷」)
URL http://www.osaki-shakyo.com/



取材動画


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