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◆◆ 平成22年度 ◆◆

貸付先施設の経営状況レポート2010(平成21年度決算分報告)

第2回 特別養護老人ホームの経営状況「従事者の状況」

 経営支援室 経営企画課

 独立行政法人福祉医療機構では毎年、貸付先各施設の機能性や収支の状況について調査を行っています。本コラムでは全7回にわたりまして、このほどとりまとめました平成21年度の各施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、病院)における経営状況の調査結果について、その概要を報告します。

 第2回目となる今回は、特別養護老人ホームの経営状況について、利用者へのサービスの質に影響すると考えられる「従事者の状況」をタイプ別(従来型、個室ユニット、一部個室ユニット)にわけて報告します。なお、【参考資料(こちらをクリック)】をあわせてご覧下さい。
    (1) 従来型
       「入所者10人当たり従事者数」は6.18人となり、対前年度比で0.19人増となりました。職種別の内訳に着目すると、なかでも従事者の増加が著しいのは介護職員です。「入所者10人当たり従事者数」の介護職員は、前年度比0.14増の4.00人となっています。
       なお、従事者の全体における常勤職員の比率は前年度から横ばいの、79.8%でした。
    (2) 個室ユニット型
       「入所者10人当たり従事者数」は7.46人となり、対前年度比で0.24人増となりました。職種別の内訳に着目すると、従来型特養と同様に、介護職員の増加が目立ちます。「入所者10人当たり従事者数」の介護職員は、前年度比0.22増の5.37人となっています。
       なお、従事者の常勤比率は80.6%となり、前年度から0.6ポイントの上昇となりました。
    (3) 一部個室ユニット型
       「入所者10人当たり従事者数」は6.71人となり、対前年度比で0.22人増となりました。職種別の内訳に着目すると、従来型特養と同様に、介護職員の増加が目立ちます。「入所者10人当たり従事者数」の介護職員は、前年度比0.18増の4.63人となっています。
       なお、従事者の常勤比率は80.0%となり、前年度から0.6ポイントの上昇となりました。
     以上、「従事者の状況」は(1)〜(3)すべてのタイプにおいて、同じ傾向をみてとることができます。すべての職種で「入所者10人当たり従事者数」が増加しており、特に介護職員の配置を手厚くしたことが数値にあらわれています。なお、常勤比率も前年度から増加しています。

     次回は、特別養護老人ホームの「収支の状況」について報告します。

     なお本コラムで報告しました各数値および経営指標につきましては、当機構より毎年度発行しております冊子「特別養護老人ホームの経営分析参考指標‐平成21年度決算分‐2010」より一部抜粋したものです。本コラムについてのお問い合わせや冊子の購入方法につきましてはこちら(クリックしてください)でご案内しております。


    【参考資料】
    shiryou_tokuyou.pdf