用語集
児童福祉

児童福祉制度に関する用語集です。

ア~オ

アスペルガー症候群(アスペルガーショウコウグン)

アスペルガー症候群は広い意味での「自閉症」に含まれる一つのタイプで、「コミュニケーションの障害」「対人関係・社会性の障害」「パターン化した行動、興味・関心のかたより」がある。自閉症のように、幼児期に言葉の発達の遅れがないため、障害があることが分かりにくいが、成長とともに不器用さがはっきりすることが特徴。

育児休業(イクジキュウギョウ)

育児・介護休業法に基づく制度で、働いている人が1歳未満の子どもを養育するために休業を取得することができるというもの。事業主に書面で申請することにより、原則として子ども1人につき1回、1歳に達するまでの連続した期間、育児休業を取得することができる。事業主は原則として申請を拒否することも、これを理由に解雇等不利益な取扱いをすることも禁じられている。なお、子どもが1歳に達する日においていずれかの親が育児休業中であり、かつ保育所入所を希望しているが入所できない場合など一定の事情がある場合には、子どもが1歳6か月に達するまで休業期間を延長することができる。2009(平成21)年には、父親も子育てができる働き方の実現を目指し、休業可能期間の延長や休業取得の促進を図る制度改正が行われている。

育成医療(イクセイイリョウ)

身体に障害のある児童の健全な育成を図るため行われる生活能力を得るために必要な医療。以前は児童福祉法に基づく制度であったが、障害者自立支援法(現・障害者総合支援法)の施行に伴い、2006(平成18)年4月からは、自立支援医療の一種として位置づけられている。

医療型児童発達支援(イリョウガタジドウハッタツシエン)

児童福祉法に基づく障害児通所支援の一つ。上肢、下肢又は体幹の機能障害(肢体不自由)のある児童につき、医療型児童発達支援センター又は指定医療機関に通わせ、児童発達支援及び治療を行うことをいう(2012(平成24)年4月施行)。

ADHD(エイディエイチディ)

注意欠陥多動性障害(AD/HD:Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)は、「集中できない(不注意)」「じっとしていられない(多動・多弁)」「考えるよりも先に動く(衝動的な行動)」などを特徴する発達障害。注意欠陥多動性障害の特徴は、通常7歳以前に現われる。多動や不注意といった様子が目立つのは小・中学生ごろだが、思春期以降はこういった症状が目立たなくなるともいわれている。(→注意欠陥多動性障害)

NPO法(エヌピーオーホウ)

NPO法人(エヌピーオーホウジン)

LD(エルディ)

学習障害(LD:Learning Disorders または Learning Disabilities)とは、全般的な知的発達に遅れはないのに、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するなどの特定の能力を学んだり、行ったりすることに著しい困難を示すさまざまな状態をいう。(→学習障害)

延長保育(エンチョウホイク)

保護者の就労形態の多様化等に伴う保育需要に対応するため、民間の保育所が通常の保育時間を超えて保育することをいう。延長保育促進事業として、11時間の開所時間の前後に30分以上の延長保育を実施する保育所が保育士の加配を行うときに、保育対策等促進事業費として国から補助が行われる。公立保育所における延長保育については、地方自治体の一般財源で実施されている。

カ~コ

家庭的保育(カテイテキホイク)

0歳〜2歳児を対象に家庭的保育者の居宅、その他の場所で保育を提供する事業。定員は1人から5人で、職員の要件は、家庭的保育者(+家庭的保育補助者)、市町村長が行う研修を修了した保育士、保育士と同等以上の知識及び経験を有すると、市町村長が認めた者、事業主体は市町村、民間事業者等

学習障害(ガクシュウショウガイ)

LD

学童保育(ガクドウホイク)

仕事などの事情により保護者が昼間に家庭にいない児童に対し、授業の終了後に適切な遊びや生活の場を与えて児童の健全育成を図ること。地域により別の名称で行われている場合もある。生活の場として一定の基準を満たす専用のスペースで行われ、職員として放課後児童支援員が配置されている。利用料は、実施主体や保護者の所得により異なる。

休日保育(キュウジツホイク)

日曜、祝日等における保護者の勤務等による保育需要に対応するために行われる。保育時間や利用料については、各自治体や保育所により異なる。

家庭的保育(キョタクホウモンガタホイク)

0歳〜2歳児を対象に保育を必要とする家庭へ職員の派遣を行う事業。障害児や小児慢性疾病に罹患している乳幼児のうち個別ケアが必要とされる場合への対応等が想定される。職員の要件は、必要な研修を修了し、保育士、保育士と同等以上の知識及び経験を有すると市町村長が認めた者。事業主体は市町村、民間事業者等

高機能自閉症(コウキノウジヘイショウ)

高機能自閉症とは、3歳位までに現れ、@他人との社会的関係の形成の困難さ、A言葉の発達の遅れ、B興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害である自閉症のうち、知的発達の遅れを伴わないものをいう。また、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。

子育て家庭支援センター(コソダテカテイシエンセンター)

児童福祉法に基づき設置される児童福祉施設の一種。地域の児童の福祉に関するさまざまな問題について、児童に関する家庭などからの専門的な相談に応じ、必要な助言や援助を行うとともに、保護を要する児童またはその保護者に対する指導および児童相談所等との連絡調整等を総合的に行うことを目的とする施設。設置・運営の主体は地方公共団体、社会福祉法人等。相談室が設置され、相談・支援を担当する職員(2名)と、心理療法等を担当する職員(1名)が置かれる。

子育て支援事業(コソダテシエンジギョウ)

児童の健全な育成のために市区町村が行う事業として、児童福祉法に規定されているもの。具体的には、放課後児童健全育成事業、子育て短期支援事業、乳児家庭全戸訪問事業、養育支援訪問事業、地域子育て支援拠点事業、一時預かり事業などがある。

子育て短期支援事業(コソダテタンキシエンジギョウ)

保護者の病気、出産、仕事などの理由により一時的に子どもを養育することが困難になった場合に、一定期間子どもを預かり保護者に代わって養育する事業(ショートステイ)と保護者の残業や変則勤務などの事由により、帰宅が夜間や深夜となる場合など生活指導などの面で困難となった場合に、保護者が帰宅するまで子どもを預かり養護する事業(トワイライトステイ)。

子育てひろば(コソダテヒロバ)

相談員による子育てに関する相談、情報の提供、子育てサークル活動の支援、親子の交流の場として、保育所、児童館、子ども家庭支援センターなどに開設されている。

子ども・子育て応援プラン(コドモコソダテオウエンプラン)

2004(平成16)年12月に少子化社会対策会議が策定した少子化社会対策大綱に盛り込まれた施策の具体的実施計画。少子化社会対策大綱の掲げる四つの重点課題に沿って、地方公共団体や企業等とともに計画的に取り組む必要があるものについて、2005(平成17)年度から2009(平成21)年度までの5年間に講ずる具体的な施策内容と目標を掲げるとともに、施策の実施によって子どもが健康に育つ社会、子どもを生み育てることに喜びを感じることができる社会への転換がどのように進んでいるのかが分かるよう、概ね10年後を展望した「目指すべき社会の姿」を提示している。

子ども・子育て会議(コドモコソダテカイギ)

子ども・子育て新制度では、有識者、地方公共団体、子育て当事者、子育て支援当事者などが子育て支援の政策プロセス等に参画・関与できる仕組みとして、国に「子ども・子育て会議」を設置することにした。都道府県及び多くの市町村においても「地方版子ども・子育て会議」を設置し、多くの関係者の参画を得て、新制度の実施に向けた準備を進めてきた。地方版子ども・子育て会議には、事業計画策定の審議を行うとともに、継続的に点検・評価・見直しを行っていく役割が期待されている。

子ども・子育て支援法(コドモコソダテシエンホウ)

子どもを養育している者に対して社会全体で必要な支援を行うことにより、一人ひとりの子どもが健やかに成長できる社会の実現を目的とする法律。自治体、事業主、国民の責務を定めるとともに、子ども・子育て支援給付として、手当や教育・保育の給付について規定されている。

子ども・子育てビジョン(コドモコソダテビジョン)

少子化社会対策基本法に基づき2010(平成22)年1月に策定された、今後の子育て支援の方向性についての総合的なビジョン。「社会全体で子育てを支える」「希望がかなえられる」という二つの基本的考え方に基づき、@子どもの育ちを支え、若者が安心して成長できる社会へ、A妊娠、出産、子育ての希望が実現できる社会へ、B多様なネットワークで子育て力のある地域社会へ、C男性も女性も仕事と生活が調和する社会へ、という政策4本柱に従って取り組みを進めるとしている。具体的な各種施策の内容と施策に関する数値目標が示されている。

子どもの権利条約(コドモノケンリジョウヤク)

1989年11月に国連総会で採択された、子どもの権利の包括的保障を実現するための条約。日本は平成6(1994)年5月に批准、正式にはには「児童の権利に関する条約」。18歳未満のすべての者を児童と定義し、児童に関するすべての措置をとるに当たっては「児童の最善の利益」が主として考慮されるものとしている。児童に、生命に対する固有の権利、養育される権利、自由に自己の意見を表明する権利、結社の自由及び平和的な集会の自由についての権利等を認め、児童を単なる保護の対象者から、権利を行使する者への能動的転換を図った。(→児童の権利に関する条約)

合計特殊出生率(ゴウケイトクシュシュッショウリツ)

一人の女性が生涯に何人の子どもを産むかを示す値。総人口が増えも減りもしない均衡状態の合計特殊出生率は2.07だといわれているが、2005(平成17)年には1.26となり、過去最低を記録した。2010(平成22)年は1.39となり、近年微増傾向を示しているが、少子化傾向は続いている。

施設型給付(シセツガタキュウフ)

子ども・子育て新制度では、従来の財政措置として、保育所・幼稚園・認定こども園に対し、異なる財源のもとに個別の給付費として施設への経費や保護者への助成金が支給されてきた。新制度では「施設型給付費」という共通の給付に一本化し、市町村が施設・保護者に経費や助成金の支給を行うことになった。個々の児童について「保育の必要性」を認定し、認定内容に応じた給付を行う。給付については、保護者における個人給付を基礎とし、確実に学校教育・保育に要する費用に充てるため、市町村から法定代理受領する仕組みとなっている。

サ~ソ

里親(サトオヤ)

里親制度とは、児童福祉法に定められた子どもに対する援助の一つ。里親とは、事情により家庭での養育が受けられない子どもを迎え入れ、その子どもが再び家庭に戻れるようになるまでの間、愛情を持って、本当の親のように養育する方のこと。18歳になるまで養護を行う「養育里親」、親族がなる「親族里親」、虐待を受けた子どもなど専門的なケアが必要な子どもを預かる「専門里親」などの種類がある。

里親制度(サトオヤセイド)

児童福祉法に定められた子どもに対する援助の一つ。18歳になるまで養護を行う「養育里親」、親族がなる「親族里親」、委託期間が1年以内の「短期里親」、虐待を受けた子どもなど専門的なケアが必要な子どもを預かる「専門里親」などの種類がある。里親になるには、まず児童相談所に相談し、適性や資格要件などの審査を通じて可否の判断がなされ、認定を受け里親として登録される。その上で、子どもと里親のマッチングなどを考慮して委託が行われる。里親は、児童福祉司などの指導や援助を受けつつ子どもを養育し、その費用として委託費が支給される。

産科医療補償制度(サンカイリョウホショウセイド)

分娩に関連して発症した脳性まひ児およびその家族の経済的負担を補償するとともに、脳性まひ発症の原因分析を行い、将来の脳性まひの予防に資する情報を提供していく制度。本制度では分娩機関の医学的管理下において出生した子どもが一定の基準を満たし、運営組織が補償対象として認定した場合に補償金が支払われる本制度の運営は公益財団法人日本医療機能評価機構が行っている。

市町村子ども・子育て支援事業計画(シチョウソンコドモコソダテシエンジギョウケイカク)

子ども・子育て新制度では、市町村において、地域における幼児教育・保育及び子育て支援についての需要を把握するための調査を順次実施し、その需要に対する子ども・子育て支援の提供体制の確保等を内容とする事業計画(「市町村子ども・子育て支援事業計画」)の策定することにしている。

社会福祉協議会(シャカイフクシキョウギカイ)

社会福祉法の規定に基づき組織される地域福祉の推進を目的とする団体で、単に「社協」とも呼ばれる。市町村を単位とする市町村社会福祉協議会、指定都市の区を単位とする地区社会福祉協議会、都道府県を単位とする都道府県社会福祉協議会がある。社会福祉を目的とする事業を経営する者および社会福祉に関する活動を行う者が参加するものとされているおり、さまざまな福祉サービスや相談、ボランティア活動や市民活動の支援、共同募金など地域の福祉の向上に取り組んでいる。

社会福祉法人(シャカイフクシホウジン)

社会福祉事業を行うことを目的として社会福祉法に基づいて設立された法人をいう。社会福祉法人は、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律や公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律に規定される公益法人よりも、設立要件を厳しくしており、公益性が極めて高い法人であるといえる。このため、自主的な事業経営の基盤強化、透明性の確保、提供するサービスの質の向上といった観点が求められる一方、税制上の優遇措置などがとられるといった特徴がある。

出産育児一時金(シュッサンイクジイチジキン)

健康保険、船員保険の被保険者が分娩した時に分娩の費用として支給される一時金。被扶養者である配偶者や家族の場合は家族出産育児一時金が支給される。支給額は、一律39万円(平成27年1月1日以降の出産は40.4万円、産科医療補償制度に加入している医療機関で分娩した場合42万円)。各種共済制度では同様の場合に出産費が支給される。国民健康保険の出産育児一時金は、条例または規約の定めるところによる。

出産手当金(シュッサンテアテキン)

医療保険各法の被保険者または各種共済組合員が分娩したとき、分娩前後の一定期間仕事ができなかったことによる所得の喪失または減少を補うために支給される一時金。支給対象期間は健康保険法では、分娩前42日および分娩後56日の間で欠勤した期間である。支給額は、健康保険および船員保険においては、支給対象期間中の標準報酬日額の3分の2である。なお、国民健康保険では任意給付とされている。

出生率(シュッショウリツ)

年間出生総数を総人口で除し、1000倍したものを、人口千対の出生率。日本の2010(平成22)年の数値は8.5。

障害児施設(ショウガイジシセツ)

障害種別等に分かれていた障害児施設については、重複障害に対応するとともに、身近な地域で支援を受けられるよう、2012(平成24)年4月より、入所による支援を行う施設は障害児入所支援に、通所による支援を行う施設は障害児通所支援にそれぞれ一元化された。障害児入所支援には福祉型障害児入所施設と医療型障害児入所施設が、障害児通所支援には児童発達支援や放課後等デイサービスなどがある。

障害児福祉手当(ショウガイジフクシテアテ)

特別児童扶養手当等の支給に関する法律に基づき、重度障害児に支給される手当。20歳未満の障害児のうち重度の障害の状態にあるため、日常生活において常時の介護を必要とする場合に支給される。受給資格者の前年の所得が一定以上の場合は支給制限がある。なお、在宅福祉対策としての性格から施設入所者には支給されない。

小規模保育(ショウキボホイク)

0歳〜2歳児を対象に、利用定員が6人以上19人以下の施設で保育する事業。A型(保育所分園、ミニ保育所に近い類型)、B型(中間型)、C型(家庭的保育(グループ小規模保育型)に近い類型)の3類型がある。職員はA型、B型が保育所の配置基準に1名以上を加えた数とし、B型は、職員のうち半数が保育士であることが必要。C型は家庭的保育者を配置する。事業主体は市町村、民間事業者等

少子化(ショウシカ)

全人口に対する子どもの人口の割合が減少していく社会的現象のこと。統計的には年少人口の比率で示される。原因は出生数の減少であり、出生数についての指標は合計特殊出生率によって示されることが多い。日本における少子化の要因は、晩婚化と未婚率の上昇、夫婦の出生率の低下が主たるものとして上げられている。

少子化社会対策基本法(ショウシカシャカイタイサクキホンホウ)

急速な少子化の進行は、わが国の人口構造にひずみを生じさせ、21世紀の国民生活に、深刻かつ多大な影響をもたらすことから、少子化社会における施策の基本理念を明らかにし、少子化に的確に対処するための施策を総合的に推進することを目的とした法律。少子化の現状を「有史以来の未曾有の事態」とし、国と地方公共団体に少子化対策の策定と実施の責務を、事業主に協力の責務を課し、さらに、国民に対し「家庭や子育てに夢を持ち、かつ、安心して子どもを生み、育てることができる社会の実現」という責務を定めた。基本的施策として雇用、保育、教育などの環境整備対策に加え、不妊治療など母子保健医療体制の整備なども盛り込まれている。

小児慢性特定疾病医療費助成制度(ショウニマンセイトクテイシッペイイリョウヒジョセイセイド)

子どもの慢性疾患のうち、小児がんなど特定の疾患については、治療期間が長く、医療費負担が高額となる。そのためこの事業では、児童の健全育成を目的として、疾患の治療方法の確立と普及、患者家庭の医療費の負担軽減につながるよう、医療費の自己負担分の補助を行っている。18歳(必要な場合は20歳)未満が対象となり、悪性新生物、慢性腎疾患、慢性呼吸器疾患など11疾患群が対象疾患としてあげられている。都道府県知事または指定都市および中核市の市長が疾患の治療研究を行うのに適当な医療機関を選定し委託して実施される。対象患者またはその扶養義務者の所得状況に応じた入院・外来別の自己負担がある。

親族里親(シンゾクサトオヤ)

祖父母、伯父、叔母など三親等以内の親族が子どもを養育する里親。

事業所内保育(ジギョウショナイホイク)

0歳〜2歳児を対象に主に従業員の子どものほか、地域の子どもにも保育を提供する事業。職員の要件は、定員20名以上については、保育所の基準と同様、定員19名以下は小規模保育事業A型、B型の基準と同様。事業主体は事業主等

次世代育成支援行動計画(ジセダイイクセイシエンコウドウケイカク)

次世代育成支援対策推進法の制定により、地方公共団体および事業主が国の行動計画策定指針に基づき策定することとなった行動計画のこと。子育て環境の整備、仕事と子育ての両立のための取り組み等について、具体的な目標が設定されている。

次世代育成支援対策推進法(ジセダイイクセイシエンタイサクスイシンホウ)

急速な少子化の進行や家庭および地域を取り巻く環境の変化にかんがみ、次世代育成支援対策を迅速かつ重点的に推進し、次代の社会を担う子どもが、健やかに生まれ育成される社会の形成に資することを目的とする法律で、2014(平成26)年度までの時限立法である。国、地方公共団体、事業主、国民の責務を明らかにし、国に行動計画策定指針、地方公共団体および事業主に行動計画の策定を義務付けている。

児童(ジドウ)

児童福祉法においては、18歳未満の者を児童と定義し、1歳に満たない者を「乳児」、1歳から小学校就学の始期に達するまでの者を「幼児」、小学校就学の始期から18歳に達するまでの者を「少年」と分けている。

児童委員(ジドウイイン)

都道府県知事の指揮監督を受け、市町村の担当区域において児童や妊産婦の生活及び環境の状況を適切に把握し、その保護、保健などについて援助や指導を行う民間の奉仕家。民生委員がこれに充てられ、任期は3年。活動内容は、@地域の実情の把握に努め、記録しておく、A問題を抱える児童、母子家庭等に対する相談・支援、B児童の健全育成のための地域活動の促進、C児童虐待防止への取組み、D保護の必要な児童、母子家庭等を発見した場合の関係機関への連絡通報など。

児童家庭支援センター(ジドウカテイシエンセンター)

児童福祉法に基づき設置される児童福祉施設の一種。地域の児童の福祉に関するさまざまな問題について、児童に関する家庭などからの専門的な相談に応じ、必要な助言や援助を行うとともに、保護を要する児童またはその保護者に対する指導および児童相談所等との連絡調整等を総合的に行うことを目的とする施設。設置・運営の主体は地方公共団体、社会福祉法人等。相談室が設置され、相談・支援を担当する職員(2名)と、心理療法等を担当する職員(1名)が置かれる。

児童虐待(ジドウギャクタイ)

親または親に代わる保護者により、子どもに対して加えられる身体的、心理的、性的及びネグレクト等の行為。児童虐待の防止等に関する法律では、保護者がその監護する児童に対し、@児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること、A児童にわいせつな行為をすること又はさせること、B児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人による虐待の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること、C児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童の目の前でのドメスティックバイオレンス(配偶者間暴力)、その他児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと、と定義されている。

児童虐待の防止等に関する法律(ジドウギャクタイノボウシトウニカンスルホウリツ)

児童に対する虐待の禁止、国及び地方公共団体の責務、児童虐待の予防及び早期発見その他の児童虐待の防止に関する国及び地方公共団体の責務、児童虐待を受けた児童の保護及び自立の支援のための措置等を定めた法律。児童虐待の防止等に関する施策を促進し、児童の権利利益の擁護に資することを目的としている。

児童憲章(ジドウケンショウ)

日本国憲法の精神にもとづいて制定された、児童の権利の宣言的文書。その前文では、「児童は、人として尊ばれる」「児童は、社会の一員として重んぜられる」「児童は、よい環境のなかで育てられる」とされ、児童の就学の保障や、障害児の適切な治療と教育と保護の必要性を明らかにするなど、児童に対する社会の義務と責任をうたっている。

児童相談所(ジドウソウダンジョ)

各都道府県、指定都市及び児童相談所設置市に設置される児童福祉の専門かつ中核機関。養護、保健、心身障害、育成、非行など、子どもに関する様々な相談などに応じ、必要に応じて一時保護や児童福祉施設への入所措置、子どもと保護者への相談援助活動などを行う。

児童手当法(ジドウテアテホウ)

家庭等における生活の安定に寄与するとともに、次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的として、日本国内に居住している者が、児童を監護し、生計を維持している場合に支給される手当。法律改正により子ども手当制度を経て、現在は中学校終了までの児童に支給される。

児童デイサービス(ジドウデイサービス)

障害児につき、知的障害児施設や肢体不自由児施設等の施設に通わせ、日常生活における基本的な動作の指導や集団生活への適応訓練を行うサービス。療育の観点から個別療育、集団療育を行う必要が認められる児童を対象とし、障害者自立支援法の介護給付に分類されていた。障害者自立支援法・児童福祉法の改正により、2012(平成24)年4月より児童福祉法の障害児通所支援へと改正・総合された。

児童の権利に関する条約(ジドウノケンリニカンスルジョウヤク)

児童福祉司(ジドウフクシシ)

児童福祉法に基づき児童相談所に置かれる専門職員。人口約4万〜7万人を標準とする担当区域において、市区町村長の協力のもと、児童相談所長の命を受け、児童の保護その他児童の福祉に関する事項について、相談に応じ、必要な指導等を行うことを職務とする。親子との面接、家庭訪問、関係機関との連絡調整を行っている。

児童福祉施設(ジドウフクシシセツ)

児童福祉法に定める11種類の社会福祉施設で、助産施設、乳児院、母子生活支援施設、保育所、児童厚生施設、児童養護施設、障害児入所施設、児童発達支援センター、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設、児童家庭支援センターを指す。設置主体は、国、都道府県、市区町村、社会福祉法人等で、市区町村が設置する場合は都道府県知事に対し届出が、国、都道府県および市区町村以外の者が設置する場合は都道府県知事の認可が必要である。なお、障害児に関する施設は、知的障害児施設、知的障害児通園施設、盲ろうあ児施設、肢体不自由児施設および重症心身障害児施設に従来は分かれていたが、2012(平成24)年4月に、入所による支援を行う施設は障害児入所施設に、通所による支援を行う施設は児童発達支援センターにそれぞれ一元化された。

児童福祉法(ジドウフクシホウ)

次代の社会の担い手である児童一般の健全育成と福祉の積極的増進を基本精神とする、児童の福祉に関する基本法。児童の福祉を保障するための原理として、「すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、かつ、育成されるよう努めなければならない」こと及び「国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う」ことを明示し、その理念のもと、18歳未満の児童に対する福祉施策のため、児童福祉審議会、児童福祉司、児童委員、保育士、福祉の保障、事業、養育里親及び施設、費用等について定めている。

児童扶養手当(ジドウフヨウテアテ)

父母が婚姻を解消した児童及び父又は母が一定の障害の状態にある児童等の母(父)がその児童を監護するとき、又は母(父)以外の者がその児童を養育するときに、その母(父)又は養育者に対し支給される。支給対象となる児童は18歳未満の者であるが、一定の障害者である場合は20歳未満の者も含まれる。なお、母(父)又は養育者が老齢福祉年金以外の公的年金給付や遺族補償等を受けることができるなどの場合は支給されない。また、受給資格者本人又はその扶養義務者等の前年の所得が一定額以上であるときは、手当の全部又は一部が支給停止される。

重症心身障害児(ジュウショウシンシンショウガイジ)

児童福祉法に規定される障害児のうち、重度の知的障害および重度の肢体不自由が重複している児童。大島一良氏が発表した大島分類によって区分される。1から4に当てはまる児童を一般に重症心身障害児といっている。

専任里親(センニンサトオヤ)

虐待や非行等など、専門的な援助を必要とする子どもを養育する里親。実家庭への家庭復帰や家族統合、自立支援を目的としている。専門的な研修を受けることが必要。

全国社会福祉協議会(ゼンコクシャカイフクシキョウギカイ)

社会福祉協議会の全国組織。社会福祉法における「社会福祉協議会連合会」にあたる。国の機関(厚生労働省等)との協議、各社会福祉協議会との連絡・調整、福祉に関する調査・研究、出版等の活動を行っている。一般的には、「全社協」の略称で呼ばれる場合が多い。

ソーシャルワーカー(ソーシャルワーカー)

人権や社会正義など福祉倫理に基づき、専門的な知識・技術を有して社会福祉援助を行う専門職を指すソーシャルワーカーは、利用者の立場を尊重して、本人が問題解決できる援助が重要とされる。

タ~ト

待機児童解消加速化プラン(タイキジドウカイショウカソクカプラン)

「待機児童解消加速化プラン」は、待期児童の解消に向けて子ども・子育て支援新制度の施行を待たずに、地方自治体に対しできる限りの支援策を講じる計画。「緊急集中取組期間」(平成25・26年度)で約20万人分の保育を集中的に整備できるよう、国として万全な支援を用意する。「取組加速期間」(平成27〜29年度)で更に整備を進め、約40万人分の保育の受け皿を確保するというもの。平成29年度末までに待機児童解消を目指している。

地域型保育給付(チイキガタホイクキュウフ)

子ども・子育て新制度では、教育・保育施設を対象とする施設型給付・委託費に加え、小規模保育、家庭的保育、居宅訪問型保育、事業所内保育を市町村による認可事業(地域型保育事業)として、児童福祉法に位置付けた上で、地域型保育給付の対象としている。保育の必要性の認定に応じた給付等、基本的な仕組みは施設型給付と同じ。

地域福祉計画(チイキフクシケイカク)

地域の福祉施策について、各自治体における方針や整備すべき社会福祉サービスなどについて目標が明記されたもの。社会福祉法において地域福祉の推進が求められ、施設福祉中心であった従来の福祉制度の見直しが行われている。

注意欠陥・多動性障害(チュウイケッカンタドウセイショウガイ)

注意欠陥多動性障害(AD/HD:Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)は、「集中できない(不注意)」「じっとしていられない(多動・多弁)」「考えるよりも先に動く(衝動的な行動)」などを特徴する発達障害。注意欠陥多動性障害の特徴は、通常7歳以前に現われる。多動や不注意といった様子が目立つのは小・中学生ごろだが、思春期以降はこういった症状が目立たなくなるともいわれている。(→ADHD)

DV防止法(ディーブイボウシホウ)

特定非営利活動促進法(トクテイヒエイリカツドウソクシンホウ)

ボランティア活動をはじめとする自由な社会貢献活動としての特定非営利活動の健全な発展を促進し、公益の増進に寄与することを目的として、1998(平成10)年に成立した法律で、「NPO法」とも呼ばれる。なお、NPOは、Non Profit Organizationの略語である。

特定非営利活動法人(トクテイヒエイリカツドウホウジン)

ボランティア団体など特定非営利活動を行う団体は、一定の要件を満たせば、特定非営利活動促進法による法人格を取得することができ、団体としての財産保有や福祉サービスへの参入などが可能になる。なお、同法により認証された法人を特定非営利活動法人(NPO法人)という。

特別支援学校(トクベツシエンガッコウ)

学校教育法に基づき、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者または病弱者(身体虚弱者を含む。)に対して、幼稚園、小学校、中学校、高等学校に準ずる教育を行うとともに、障害による学習上または生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的に設置される学校。従来、盲学校、聾学校及び養護学校といった障害種別に分かれて行われていた障害を有する児童・生徒に対する教育について、障害種にとらわれることなく個々のニーズに柔軟に対応した教育を実施するために、2006(平成18)年の学校教育法の改正により創設された。

特別支援教育(トクベツシエンキョウイク)

障害の種類や程度に応じ特別の場で指導を行っていた特殊教育を転換し、通常学級に在籍する学習障害、注意欠陥多動性障害、高機能自閉症等の児童・生徒も含め、一人ひとりの教育的ニーズを把握し、そのもてる力を高め、生活や学習上の困難を改善または克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うもの。2006(平成18)年6月の学校教育法等の一部改正において具現化された。具体的には、@これまでの盲・聾・養護学校を障害種にとらわれない特別支援学校とするとともに地域の特別支援教育におけるセンター的機能を有する学校とすること、A小中学校等において特別支援教育の体制を確立するとともに特別支援学級を設けること、B盲・聾・養護学校ごとの教員免許状を特別支援学校の教員免許状へ総合化を図ること等により、障害のある児童・生徒等の教育の一層の充実を図ることとしている。

特別児童扶養手当(トクベツジドウフヨウテアテ)

特別児童扶養手当等の支給に関する法律に基づき、障害児の父母が当該児童を監護するとき、又は当該児童の父母が監護しない場合に父母以外の者が養育するとき、父母又は養育者に支給される手当。支給対象となる児童は、20歳未満の障害児(障害の程度は同法施行令に定められており、1級及び2級に区分されている)。手当額は障害の程度(1級、2級)に応じた額となっており、受給資格者の前年の所得が一定以上ある場合等は、支給制限がある。

都道府県子ども・子育て支援事業支援計画(トドウフケンコドモコソダテシエンジギョウシエンケイカク)

子ども・子育て新制度では、都道府県において、市町村子ども・子育て支援事業計画の数値を集計したものを基本として、各年度における需要の見込みと確保方策等を記載した「都道府県子ども・子育て支援事業支援計画」を策定することになっている。

ナ~ノ

乳児(ニュウジ)

児童福祉法及び母子保健法では、満1歳に満たない者を乳児という。

乳児家庭全戸訪問事業(ニュウジカテイゼンコホウモンジギョウ)

すべての乳児のいる家庭を訪問することにより、子育てに関する情報の提供や乳児と保護者の心身の状況、養育環境の把握を行うほか、養育相談や助言等の援助を行う事業。「こんにちは赤ちゃん事業」とも呼ばれる。原則として生後4か月までの乳児のいる家庭を対象とし、訪問は研修を受けた保健師、助産師や保育士、児童委員、子育て経験者等が行う。2008(平成20)年の児童福祉法の改正により法定化され、市区町村により実施されている。

乳児死亡率(ニュウジシボウリツ)

生後1年未満の死亡について出生1000に対する比率。乳児死亡率は、その地域の衛生状態、生活水準を表す指標の一つと考えられている。2010(平成22)年のわが国の乳児死亡率は2.3で世界最低である。日本人の平均寿命が延びたことには、乳児死亡率の減少が大きく貢献している。

認可外保育所(ニンカガイホイクショ)

乳幼児の保育を目的とする施設で、児童福祉法に基づく保育所としての認可を受けていないもの。具体的には、ベビーホテル、事業所内保育施設、院内保育施設などがあげられる。乳幼児の処遇等の保育内容、保育従事者数、施設の設備など認可外保育施設における設置・運営内容については、国から指導監督基準が示されている。(→無認可保育所)

認可保育所(ニンカホイクショ)

児童福祉法に基づく児童福祉施設で、国が定めた児童福祉施設の設備および運営に関する基準を守り、都道府県知事に認可を受けているもの。

認定こども園(ニンテイコドモエン)

幼稚園と保育所の機能を備え、両者の役割を果たすことが可能な施設。多様化する就学前の教育・保育ニーズに対応する新たな選択肢として、2006(平成18)年に制度化された。就学前の児童に幼児教育又は保育を提供する機能、地域における子育て支援機能を備え、職員の配置及び資格、教育及び保育の内容、子育て支援について規定された認定基準(2012(平成24)年4月からは、都道府県条例で定める基準)を満たす施設は、都道府県知事から認定こども園の認定を受けることができる。地域の実情に応じて幼保連携型、幼稚園型、保育所型、地方裁量型がある。認定を受けた施設は、保育所であっても、利用者と施設との直接契約による利用となり、利用者は利用料を直接施設に支払う。

ハ~ホ

配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(ハイグウシャカラノボウリョクノボウシオヨビヒガイシャノホゴニカンスルホウリツ)

配偶者からの暴力を防止し、被害者の保護を図ることを目的として制定された法律。配偶者からの暴力は、犯罪となる行為であるにもかかわらず、被害者の救済が必ずしも十分に行われてこなかった。また、配偶者からの暴力の被害者は、多くの場合女性であり、個人の尊厳および男女平等の実現の妨げとなっていることから、配偶者(事実婚を含む)からの暴力に係る通報、相談、保護、自立支援等の体制を整備することとしている。「DV防止法」とも呼ばれる。

発達障害(ハッタツショウガイ)

発達障害者支援法上の定義では、脳機能の障害であって、その症状が通常低年齢において発現するものと規定され、心理的発達障害並びに行動情緒の障害が対象とされている。具体的には、自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、注意欠陥多動性障害などがこれに含まれる。

発達障害者支援センター(ハッタツショウガイシャシエンセンター)

自閉症等の特有な発達障害を有する障害児・者に対する支援を総合的に推進する地域の拠点となる機関。障害児入所施設等に附置され、都道府県、指定都市または委託を受けた社会福祉法人等が運営する。自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害等を有する障害児・者及びその家族に対して、専門の職員による相談支援、医学的な診断及び心理的な判定、就労支援などが行われる。

母親クラブ(ハハオヤクラブ)

児童の健全な育成を図るため、母親などの地域住民の積極的な参加によりつくられた地域組織活動を行う団体。児童館や児童センター内にあり、お互いの親睦と交流を深めながら、子育てについての話し合いや、ボランティア活動などの子どものための活動が行われる。

病児・病後児保育(ビョウジビョウゴジホイク)

保護者が就労している場合等において、子どもが病気の際に自宅での保育が困難な場合に対応するため、病院・保育所等で病気の児童を一時的に保育するほか、保育中に体調不良となった児童への緊急対応や病気の児童の自宅に訪問する事業。@小学校3年生までの児童で病気の「回復期に至らない場合」で症状の急変が認められない場合に保育する病児対応型、A小学校3年生までの児童で病気の「回復期」で集団保育が困難な期間において保育する病後児対応型、B保育中の児童が体調不良となった場合に保護者が迎えに来るまでの間、緊急的に対応する体調不良児対応型、C小学校3年生までの児童で、病気の「回復期に至らない場合」または「回復期」で集団保育が困難な期間において児童の自宅で保育する非施設型(訪問型)の4類型により実施される。

ファミリーサポート事業(ファミリーサポートジギョウ)

地域の中で育児や介護の手助けができる方(サポート会員)と育児や介護の手助けを必要とする方(ファミリー会員)が会員となり、育児や介護について助け合う会員組織。保育所や幼稚園の送迎や育児者の出産や病気時等による一時預かり等がある。

婦人相談員(フジンソウダンイン)

要保護女子および配偶者からの暴力被害女性の発見、相談、指導等を行う非常勤の地方公務員。社会的信望があり、職務を行うことに必要な熱意と識見をもつものから任用され、都道府県は必置、市は任意設置とされている。婦人相談員は、社会環境上必要と認められる地区を管轄する福祉事務所や配偶者暴力相談支援センターにおいて業務を行う。

婦人保護施設(フジンホゴシセツ)

性行または環境に照らして売春を行うおそれのある女子(要保護女子)について、その転落の未然防止と保護更生を図るための生活指導、職業指導等および配偶者からの暴力の被害者である女性の保護を行う施設。現在では、家庭環境の破綻や生活の困窮など、様々な事情により社会的に困難な問題を抱えている女性も保護の対象としている。収容保護は婦人相談所長が行う婦人保護施設への収容保護の決定に基づき行われる。公立と民間によるものがある。

フレンドホーム(フレンドホーム)

児童養護施設や乳児院に暮らしている子どもたちを、夏休みや冬休み、日曜、祝日などに家庭で数日間預かり、家庭での生活体験をさせるもので、東京都が行っている事業。東京都内や近隣の児童養護施設等で生活している、おおむね4歳から12歳の子どもたちを対象としている。

ベビーホテル(ベビーホテル)

午後8時以降の深夜の保育、宿泊を伴う保育、時間単位の一時預かりを行っている認可外の保育施設をいう。認可外保育施設として、都道府県知事への開設届や運営状況の報告が義務づけられている。報告において、長期滞在児が存在すると認められたときは、児童相談所による家庭状況の調査後、必要な場合、里親委託、乳児院・児童養護施設等への入所措置、母子生活支援施設での母子保護の実施、夜間保育または延長保育の実施などの対応がとられる。近年、過当競争のため保育の質の低下が問題となっていることから、都道府県による立入調査が必ず年1回以上行われることとなっている。

保健所(ホケンジョ)

地域における公衆衛生の向上および増進を目的とした行政機関。地域保健法に基づき、地域住民の健康増進、疾病予防、環境衛生、母子・老人・精神保健、衛生上の試験・検査等のさまざまな業務を行っている。都道府県、指定都市、中核市、その他政令で定める市または特別区に設置されている。身近で頻度の高い保健サービスは市区町村保健センターに移管し、保健所は広域的・専門的・技術的拠点としての機能が強化されている。

保健センター(ホケンセンター)

住民に対し、健康相談、保健指導および健康診査、その他地域保健に関し必要な事業を行うことを目的とする施設。設置主体は市区町村、特別区等。

母子及び父子並びに寡婦福祉法(ボシオヨビフシナラビニカフフクシホウ)

すべてのひとり親家庭で、児童が心身ともに健全に育成されることと、母子家庭および父子家庭並びに寡婦の健康で文化的な生活を保障することを目的とする法律。母子一体の福祉の推進を図っていることが特徴で、母子父子寡婦福祉資金の貸付け、居宅等における日常生活支援、住宅・就労等に関する福祉上の措置等が定められている。なお、身近な相談員として母子自立支援員が福祉事務所に配置されている。父子家庭の父も措置等の対象。

母子健康センター(ボシケンコウセンター)

母子保健法に定める母子保健施設で、市区町村が必要に応じ設置することとされている。母子健康センターには、母子保健に関する各種の相談、母性および乳幼児の保健指導を行うもの(保健指導部門のみの母子健康センター)と、これらの事業とあわせて助産を行うもの(保健指導部門と助産部門をあわせ有する母子健康センター)の二種類がある。

母子自立支援員(ボシジリツシエンイン)

福祉事務所に置かれ、母子家庭の母および寡婦に対し、相談指導、職業能力の向上および求職活動に関する支援を行う者。父子家庭に対しても、必要な支援を行う。母子自立支援員は原則として非常勤とされるが、その業務には高度の知識経験を有する者によって処理させることが適当である場合があり、これらの者は常勤とすることができる。この常勤の母子自立支援員は、社会福祉主事または児童福祉司に任用される資格のある者があてられる。

母子生活支援施設(ボシセイカツシエンシセツ)

児童福祉法に基づき設置される児童福祉施設の一種。配偶者のない女子またはこれに準ずる事情にある女子とその者が監護すべき児童を入所させて保護するとともに、自立促進のためにその生活を支援し、退所した者への相談・援助を行うことを目的とする施設。都道府県、市および福祉事務所を設置する町村が、配偶者のない女子またはこれに準ずる事情にある女子である保護者からの申込みにより保護を実施する。個々の母子の家庭生活および稼働状況に応じ、就労、家庭生活および児童の養育に関する相談、助言、指導等の生活支援が行われる。

母子福祉資金貸付制度(ボシフクシシキンカシツケセイド)

母子及び父子並びに寡婦福祉法に基づく福祉の措置の一つ。都道府県が、配偶者のない女子で現に児童(20歳未満の者をいう)を扶養している者、その扶養している児童及び母子・父子福祉団体に対し、その経済的自立の助成と生活意欲の助長を図り、児童の福祉を増進するために行う貸付制度。

母子保健(ボシホケン)

母親の健康の増進と乳幼児の健康の増進と発育の促進のための保健活動のこと。乳幼児の保健は母親との関係が密接のため、こうした親子関係でとらえられている。母子保健法により具体的な対策が組まれている。

母子保健法(ボシホケンホウ)

母性の尊重、乳幼児の健康の保持増進を基本理念とし、保健指導、健康診査、母子健康手帳の交付、医療援護等の母子保健対策について定めた法律。

マ~モ

マザーズハローワーク(マザーズハローワーク)

子育てをしながら就職を希望する者に対して、子ども連れでも来所しやすい環境を整備し、職業相談、地方公共団体等との連携による保育所等の情報提供、仕事と子育ての両立がしやすい求人情報の提供など、総合的かつ一貫した就職支援を行う。

未熟児養育医療(ミジュクジヨウイクイリョウ)

母子保健法に基づく未熟児対策の一つ。疾病にかかりやすく、死亡率が高く、障害を残すことが多い未熟児の健全な発育を促すため、医師が入院養育を必要と認めたものを対象に行う医療給付の公費負担制度をいう。指定養育医療機関において、@診察、A薬剤または治療材料の支給、B医学的処置、手術およびその他の治療、C病院または診療所への入院およびその療養に伴う世話その他の看護、D移送、を内容とする給付が行われる。なお、本人またはその扶養義務者の負担能力に応じた費用負担がある。

民生委員(ミンセイイイン)

民生委員法に基づき、市区町村の区域に置かれる民間奉仕者。都道府県知事の推薦により厚生労働大臣が委嘱し、任期は3年とされている。職務は、@住民の生活状態を適切に把握すること、A援助を必要とする者が地域で自立した日常生活を営むことができるよう相談・助言・その他の援助を行うこと、B援助を必要とする者が福祉サービスを適切に利用するための情報提供等の援助を行うこと、C社会福祉事業者等と密接に連携し、その事業または活動を支援すること、D福祉事務所その他の関係行政機関の業務に協力すること、が規定されている。なお、民生委員は児童福祉法による児童委員を兼務する。

無認可保育所(ムニンカホイクショ)

盲学校(モウガッコウ)

盲者(強度の弱視者を含む)に対して、幼稚園、小学校、中学校、高等学校に準ずる教育を行い、必要な知識技能を授けることを目的とする学校。2006(平成18)年の学校教育法の改正により、「特殊教育」から「特別支援教育」への転換が図られ、盲学校、聾学校及び養護学校は「特別支援学校」に一本化された。現在も校名として「盲学校」の名称であることも多い。

ヤ~ヨ

夜間保育(ヤカンホイク)

夜間、保護者の勤務等により保育に欠ける児童を保育するもので、おおよそ午後10時まで保育を行う。仮眠のための設備等夜間保育のために必要な設備、備品を備えていることのほか、一般の保育所に比べて生活面への対応や個別的な援助が求められることから、児童の保育に関し、長年の経験を有し、良好な成果をおさめていることが設置認可の要件とされる。夜間保育は夜間保育所で行うことが基本とされているが、既設の保育所でも当該施設の認可定員の範囲内で通常の保育と夜間保育を行うことができる。

養育里親(ヨウイクサトオヤ)

何らかの事情により、保護者のいない、または保護者に監護させることが適当でない子どもを養育する里親。養子縁組を目的としていない。期間も数週間から成人までもまちまちである。里親になるには、事前の研修と登録が必要である。

養護学校(ヨウゴガッコウ)

知的障害者、肢体不自由者若しくは病弱者(身体虚弱者を含む)に対して、幼稚園、小学校、中学校、高等学校に準ずる教育を行い、必要な知識技能を授けることを目的とする学校。2006(平成18)年の学校教育法の改正により、「特殊教育」から「特別支援教育」への転換が図られ、盲学校、聾学校及び養護学校は「特別支援学校」に一本化された。現在も校名として「養護学校」の名称であることも多い。

「ラ~ロ」

聾学校(ロウガッコウ)

聾者(強度の難聴者を含む)に対して、幼稚園、小学校、中学校、高等学校に準ずる教育を行い、必要な知識技能を授けることを目的とする学校。2006(平成18)年の学校教育法の改正により、「特殊教育」から「特別支援教育」への転換が図られ、盲学校、聾学校及び養護学校は「特別支援学校」に一本化された。現在も校名として「聾学校」の名称であることも多い。

ワンストップサービス(ワンストップサービス)

行政上の様々な手続きを、一度に行える仕組みのことを指す。2009(平成21)年11月と12月には全国の公共職業安定所(ハローワーク)において、職業紹介、住まいの情報提供、生活保護手続を行うことができる「ワンストップ・サービス・デイ」を実施した。

監修者
鈴木雄司   東京福祉大学社会福祉学部 保育児童学科教授
山本雅章   調布市 子ども生活部部長