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連載コラム
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施設経営者のためのコーチング

 全24回に渡って、施設経営者のためのコーチングのヒントをお届けします。


<執筆>
医療法人社団ときわ会
介護老人保健施設小名浜ときわ苑
施設長 鯨岡 栄一郎
http://coachpt.com/

第11回: 自己対話と感情のマネジメント

「セルフコーチング」で自身に効果的な質問を投げかける

 経営者、リーダーは日々絶え間なく起こる課題に対して、一喜一憂せず対処していかなくてはいけない。部下や外部からネガティブなフィードバックを受けることも少なくなく、日々のプレッシャーやストレスに対する耐性が求められる。

 ただ、それらの問題をすべて解決しなければいけない、気の利いたことを言わなくてはいけない、というのは一種の「思い込み」であって、そもそも問題がなくなる、などということは幻想であり、その都度いかに視点を変えて対処していくかが重要なのである。

 よくプライベートの出来事が仕事でのパフォーマンスに影響してしまう人がいるが、リーダーとして、当然それは好ましくない。もちろん、リーダーも人間であり、すべての局面において完璧でいられるわけではない。そこで、自身の「感情のマネジメント」をいかに行うか、が鍵となる。それは、自分とのコミュニケーションをいかに行うか、と言い換えてもよいかもしれない。そこで効果的なのが、自分自身に対して、いかに効果的な質問を投げかけるか。いわば「セルフコーチング」である。感情を変えるために、自分に対する質問の仕方を変えていくのである。

 例えば、「どうしてうまくいかないんだろう?」「なんでいつも私ばかり?」「これからどうなってしまうんだろう?」「いったい何回同じことを言わせるんだ?」このような「Why型」の後ろ向きな質問をしても、決してよい答えは出てこない。

「What、How型」の肯定的・未来的な質問

 そこで、「今、私にできることは何だろう?」「どうなれば理想的だろうか?」「私が得たい結果はどんなことだろうか?」「私が実現させたいことは何だろう?」「私に変えるべき部分があるとしたら、どんなところだろう?」「私は何に対してイライラしているんだろう?」「今、活用できるリソース(資源)は何だろう?」のような「What, How型」の肯定的・未来的な質問をしていくのだ。

 私が訪問リハビリで関わらせていただいていた、88歳の現役経営者は、自分自身に常にしている質問は、「What can I do for you?(私があなたにできることは何だろうか)」だ、と教えてくださった。事実、その質問どおりに世の中への「貢献」に意識を向け成功されており、その生き方に深い感銘を受けた経験がある。

 リーダーは心身ともに常によい状態でいることが求められるし、またその姿を周りの皆がみているもの。人は往々にして疲労がイライラに影響しがちであるし、充分な睡眠を土台として、自己基盤を整えておく必要がある。その上で、まず自分自身のエネルギーを高め、周囲によい影響を与えていかなければならない。

 そのためには、「前向きな言葉遣い」とリーダーらしい「身体の使い方、振る舞い、表情」を事前にやってしまうこと。そしてもう一つ、どうせ考えたり悩むのであれば、自分がコントロールできる物事に対して焦点を当てることである。それらの実践を通じて、感情を不必要に波立たせず、そして目の前で起こった事象に振り回されることなく、仕事に取り組めるはずである。

●「リーダーが身につけたい25のこと」 鈴木義幸 ディスカバー・トゥエンティワン 2009


※ この記事は月刊誌「WAM」平成24年2月号に掲載された記事を一部編集したものです。
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