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連載コラム
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施設経営者のためのコーチング

 全24回に渡って、施設経営者のためのコーチングのヒントをお届けします。


<執筆>
医療法人社団ときわ会
介護老人保健施設小名浜ときわ苑
施設長 鯨岡 栄一郎
http://coachpt.com/

第12回: これからのリーダーシップのあり方・考え方

まずは、部下に任せてフォローアップを重視する

 あなたが考えるリーダーシップの定義とは何だろうか?

 皆に行動指針を示してあげることだろうか?相談された課題を確実に解決してあげることだろうか?部下の能力を引き出してあげることだろうか?皆を引っ張っていくことだろうか?支えることだろうか?

 先日も、ある部門長と面談している時に、「部下をなかなか育てきれない。きっと、何か問題が生じたときに、真っ先に答えを自分で言ってしまったりやってしまったりするからだと思う」とこぼしていた。管理職やトップともなると、経験値や能力が高いからその立場にいるわけで、ある課題が生じても、答えがすぐにみえてしまったり、自分がやってしまった方が早い、と感じることが多いだろう。しかし、多くの人が感じているように、それだとその時はいいが、決して人の成長にはつながらない。

 また、仕事のスタイルも、人によって仕事を抱えるタイプの人、丸投げタイプの人、指導型、体育会系、色々あるだろう。コーチングの観点からは、まず部下を信じて任せること。そして自分の仕事をうまく割り振りつつフォローアップしていくことが重要だ。立場によっても程度は異なるだろうが、リーダーはよい意味で暇なくらいが丁度いいのだ。いわば「年中忙しい症候群」にかかっている人も多いかもしれない。それはある意味、忙しい状況に自分の身を置き、自分が必要とされることに存在意義を感じ、自己重要感を満たしているにすぎない。誰もができることに首を突っ込んで、わざわざやる必要はない。自分だからできること、ここぞ、という場面でこそ、登場すればよいのだ。皆あなたの姿を見ている。常に忙しそうにしている人、焦っている人には、部下も相談などできないのだ。

重要なのはビジョンを伝えてからの質問

 また、コーチングをかじった方で時折みられるのは、民主主義よろしく、何かとチームメンバーの意見を取り入れようとするリーダーだ。「君はどう思う?」と質問するのはよいのだが、常にその一辺倒。皆に問いかけるばかりで、「あの人は何を考えているのかわからない」と言われがちになり、逆に信頼感をなくすケースもある。話をよく聴いてはくれるが、相手としては何か物足りなさを感じてしまうこともあるのだ。私がコーチングを実践しながら感じることは、リーダーは、事あるごとに「私はこう思う。こうしたいと思っているんだけど、君はどう思うかな?」と自らの考えやビジョンを皆にあえて伝えてから質問することの重要性である。相手に任せる以前に、自分の軸が必要なのだ。かといって、それを押しつけるのではなく、皆に要望したいこと、求めたいことは伝えていく。その上で質問や承認のスキルによって気づきややる気を引き出すのだ。

 もう一つ私が個人面談などでコーチング的に意識している点は、相手の強みがどこなのかを発掘し、「そこは君の持ち味だよ」とフィードバックしてあげること。その上で、相手が自発的に取り組むことを否定せずにバックアップしていく。また、ギリギリまで相手の可能性を信じ、決めつけない態度も必要だ。

 今後ますます思いもしないことが日常的に起きる時代になるといわれている。そのようななか、こういったコーチ型リーダーがさらに求められていくだろう。

●「リーダーが身につけたい25のこと」 鈴木義幸 ディスカバー・トゥエンティワン 2009
●「池田貴将通信 Vol.2」 株式会社オープンプラットフォーム 2010


※ この記事は月刊誌「WAM」平成24年3月号に掲載された記事を一部編集したものです。
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