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連載コラム
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施設経営者のためのコーチング

 全24回に渡って、施設経営者のためのコーチングのヒントをお届けします。


<執筆>
医療法人社団ときわ会
介護老人保健施設小名浜ときわ苑
施設長 鯨岡 栄一郎
http://coachpt.com/

第15回: リーダー自らモチベーションを生み出す秘訣

リーダーの心身の状態がチームに波及

 リーダー研修などの場で、「今、モチベーションが十分に高い人はどのくらいいますか?」と質問すると、手が上がることは少ない。私たちが働くうえで、常に問題は起こり、それは決してなくなることはない。リーダーの悩みは尽きないものだ。そこで必要となるのが、「自分自身のマネジメント」。心身ともにいかによい状態を自ら作り出し、一定の状態で仕事を進められるか、ということが課題となる。

 ことコーチングとなると、操作主義的な考えに陥りがちになる。しかし、部下のことをとやかく言う前に、まず自分はどうなのか、という観点も必要だ。今、チームを見渡すと何となく元気がない、やる気が感じられない……としたら、それはもしかするとあなた自身の状態の反映かもしれない。リーダーのエネルギーが高ければ、それは自然と周りに波及するものなのだ。そのためには、これまでご紹介してきたコーチングのスキルをいかに自分自身に対しても応用できるかなのである。

 そこで、私自身が実践している秘訣があるので、ご紹介したい。

 1つ目は、「言葉の使い方」を変えることである。これは、前向きな言葉遣い、元気なあいさつや声かけ、問題を上手に言い換えること、相手や自分を承認することなどである。使う言葉が変われば、思考が変わり、それに伴い行動も変わっていく。

 2つ目は、「身体の使い方」を変えることである。これは、笑顔、忙しそうにせずゆったり構えること、姿勢をよくし、リーダーのようにふるまうことである。呼吸も大切だ。身体と心は連動しており、動きを変えれば気持ちも変わっていくのだ。

 3つ目は、「意識の矛先」を変えることである。相手や目の前の物ごとのどこを見るのか、ということである。これによって、考え方が変わったり、物ごとの可能性に目がいくようになる。これら3つについて気を配り、ことあるごとに調整することで、周りの出来事に左右されず、感情をよい状態にすることができる。

感情を高める手法「インカンテーション」

 また、これらをひとまとめにしたものに、「インカンテーション」と呼ばれるユニークな手法がある。実際私も、出勤する前や講演する前にこれによって感情の状態を高めている。例えば、「私は日本でナンバー1のリーダーだ。みんなの喜びのために、私は率先して動いている!今日もすべて上手くいっている!」などのような、あたかも自分がうまくいっているようなフレーズを感情を込めて、状況をイメージしながら力強く唱え鼓舞するのだ。「Yes!」「よし!」などの掛け声もいい。この際、「実際に口に出す」というのがポイントになる。ぜひ誰もいないところで試してみてほしい。

 疲れて元気のないリーダーには、皆ついていく気になどならない。やはり十分な睡眠と食事、筋トレやストレッチングなどによって自己の基盤を整えておくことが大切だ。読書で英気を養う時間も必要だろう。そして、例えば、音楽やジョギング、映画など、こうすれば必ず気分が変わるという自分独自のスイッチをいくつか把握しておくことも有用だ。停滞気味のときにそれを入れさえすれば、またすぐによい状態に戻れるのだ。

 何せ、皆あなたの姿を見ている。コーチングスキル以前の問題として、自己基盤を整え、心と体の両面からエネルギーを高めることで、「何か最近、○○さん変わったよね……」ときっと感じてもらえるに違いない。

●「リーダーが身につけたい25のこと」 鈴木義幸 ディスカバー・トゥエンティワン 2009
●「動きたくて眠れなくなる」 池田貴将 サンクチュアリ出版 2012


※ この記事は月刊誌「WAM」平成24年6月号に掲載された記事を一部編集したものです。
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