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福祉医療分野の制度・施策動向ウォッチ
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2025年5月7日

【厚生労働省】第46回障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(令和7年3月27日開催)

処遇状況等調査 R6改定前後で2万円の賃金アップも、人材確保に「さらなる処遇改善が必要」

 厚生労働省の「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」(主査:吉田真次・厚生労働大臣政務官)が3月27日に開催された。会議では、障害福祉サービス従事者の処遇改善にかかる状況や、令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(以下「令和6年度改定」)前後のサービス利用の動向などについて事務局から報告がなされ、令和8年度実施予定の処遇改善の取り組みなどに向けて、議論が交わされた。改定の前後で約2万円の賃金アップが図られたことが裏付けられたものの、全産業で賃金が伸びるなかでは、人材確保のためにさらなる処遇改善に取り組む必要がある、との意見が相次いだ。

 厚生労働省の「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」(主査:吉田真次・厚生労働大臣政務官)が3月27日に開催された。

 会議では、障害福祉サービス従事者の処遇改善にかかる状況や、令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(以下「令和6年度改定」)前後のサービス利用の動向などについて事務局から報告がなされ、令和8年度実施予定の処遇改善の取り組みなどに向けて、議論が交わされた。改定の前後で約2万円の賃金アップが図られたことが裏付けられたものの、全産業で賃金が伸びるなかでは、人材確保のためにさらなる処遇改善に取り組む必要がある、との意見が相次いだ。


 令和6年度改定では「処遇改善加算」の制度の一本化と加算率アップが図られたが、それは令和6年度に2.5%、令和7年度に2.0%のベースアップへとつながるように措置されたもので、令和8年度分の対応については、「処遇改善の実施状況等や財源とあわせて令和8年度予算編成過程で検討する」とされた。つまり、“これから議論して決める”こととなっている。

 そこで、この日の会合では、令和8年度分の対応にかかる検討材料として、「令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査」(以下「処遇状況等調査」)の結果などが報告され、アドバイザー(注:障害福祉サービス等報酬改定検討チームは、厚生労働省障害保健福祉部等の幹部職員で構成され、外部有識者は「アドバイザー」として参画している)から課題意識の表明が行われた。

 今後、令和8年度分の処遇改善にかかる検討は、今年7月〜9月に実施予定の「令和7年度障害福祉サービス等報酬改定検証調査」を通じて、調査対象事業所の7月頃の給与等の状況を把握したうえで、年末の予算編成に向けて具体策を詰めていくこととしている。

障害福祉サービスの平均給与額=32万7720円

 処遇状況等調査は、福祉・介護職員等処遇改善加算の取得状況のほか、同加算を取得している施設・事業所に対して、@在籍する従事者の平均給与額(改定前後の比較)、A賃金改善の実施方法、B給与等の引き上げの対象者などを尋ねたもので、それによると、全サービス種別の平均給与額(賞与を含む)は30万7750円(R5.9)→32万7720円(R6.9)と、改定を挟んで1万9970円増加(対前年比6.49%増)したことが明らかになっている。

 あわせて、全産業平均と障害福祉関係分野の賃金水準を対比させた資料も提示された。これは賃金構造基本統計調査のデータをグラフ化したもので、それによると令和6年6月時点の賃金は、全産業平均が「38.6万円」であったが、これに対して障害福祉関係分野では「30.8万円」と、7.8万円下回っていることが読み取れる。(なお、福祉・介護職員等処遇改善加算の施行時期は令和6年6月であり、報酬算定はさらに2か月遅れとなるため、賃金構造基本統計調査には改定効果が反映されていない――というのが事務局の説明であった)。

賃上げしても人が来ない → 人材紹介会社を利用 → 手数料が経営圧迫

 アドバイザーからは、障害福祉関係分野の賃金の底上げが図られていることを評価しつつも、「全産業の平均賃金も同様に上昇しているため追いついていない。今後もさらなる処遇改善に取り組まないと、またここで差が開いてしまい、人材確保はさらに難しくなる」といった危機感が相次いで示された。

 また、福祉・介護職員等処遇改善加算の対象事業所に関して、「現行で加算の対象とされていない地域活動支援センターや計画相談支援事業所でも、人材確保で大変苦労している。対象範囲の拡大をぜひご検討いただきたい」と追加を求める意見も出された。

 このほか、「賃上げしても人が集まらず、人材紹介会社に依頼するしかなくなっている。しかし、採用した人の年収の3割から4割が手数料として取られてしまい、これが経営にダメージになっている。この分を職員の処遇改善に回せればと思うのだが…」など、もどかしい現実への“嘆き”の声も上がった。


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