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福祉医療分野の制度・施策動向ウォッチ
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2026年05月11日

【厚生労働省】第32回社会保障審議会介護給付費分科会介護報酬改定検証・研究委員会(令和8年2月18日開催)

令和6年度介護報酬改定結果の検証・調査研究結果をもとに
次期改定に向けた実質的な議論が展開される

 令和8年2月18日に開催された介護給付費分科会介護報酬改定検証・研究委員会(委員長:松田晋哉・産業医科大学教授)では、「令和6年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(令和7年度)の結果」が示され、令和7年度に実施された4つの調査研究事業に関して積極的な意見が交わされた。

 令和8年2月18日に開催された介護給付費分科会介護報酬改定検証・研究委員会(委員長:松田晋哉・産業医科大学教授)では、「令和6年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(令和7年度)の結果」が示され、令和7年度に実施された4つの調査研究事業に関して積極的な意見が交わされた。

協力医療機関を定めることで減少した高齢者施設からの救急搬送
未締結の施設への自治体支援は今後の課題に

 「高齢者施設等と医療機関の連携体制及び協定締結医療機関との連携状況等に係る調査研究事業」は、令和6年度介護報酬改定で行われた高齢者施設等と協力医療機関との連携体制見直しを踏まえ、改定後の高齢者施設における協力医療機関との連携状況を把握するために実施されたものだ。協力医療機関を定めているのは、介護老人保健施設において83.3%、介護医療院で84.9%、介護福祉施設が67.9%、他の施設類型でも前回調査より増加が見られた。

 利用者急変時対応について、協力医療機関と連携している施設では、連携先に相談することで救急搬送に至らず、自施設の車両で病院に搬送するケースが多いこともわかった。

 一方で協力医療機関を定めていない場合、施設系、居住系ともに「どこに相談すればよいか分からない」と答えており、今後、自治体には、「協力医療機関とのマッチング支援」(介護老人福祉施設)、「協力医療機関に関する相談窓口の設置」「医師会等との関係団体への協力依頼」(介護医療院)等の支援が望まれる。自治体側としては連携状況を届出書により把握していても、高齢者施設や医療機関への問い合わせや聞き取りを行っているケースは都道府県で34%、市町村では13.8%と多くない。さらなる関与と支援が求められる現状も浮き彫りになった。

<調査結果に関する各委員からの意見> ○協力医療機関の定めに際して障壁となるのは、近隣に医療機関があるかないかよりむしろ施設の違いによる差異である ○介護系だけで運営されている場合、医療機関との連携のハードルは高い。一方で医療系であれば連携しやすい状況も見られる ○自治体や医療系の団体が連携のための相談窓口をきちんと設置する必要性がある ○緊急の場合の受け入れ体制確立のため、病院側への調査も必要では? ○利用者を病院に搬送する際、規模の大きな施設であれば付き添いの人間も確保できて自法人の車が使えるが、小規模であるグループホーム等では人員不足で付き添う人もおらず、やむなく救急搬送に頼らざるを得ないケースもある

LIFE関連加算を算定する際
アセスメントの負担が大きいことが課題に

 「令和6年度介護報酬改定におけるLIFEの見直し項目及びLIFEを活用した質の高い介護の更なる推進に資する調査研究事業」は、LIFEにおけるアウトカム評価の充実、入力項目、データ提出タイミングの見直し、フィードバックの見直し等について、その効果と現状把握を目的に行われた。調査方法はLIFE関連加算算定に関するアンケートとヒアリング、そして介護関連DB(介護保険総合データベース)の分析による。

 アンケート調査で明らかになったのは、加算算定のための項目のうち利用者の状態評価に頻繁に用いられているのがADL、アセスメントの際の指標として負担が大きいとされたのが「生活・認知機能尺度」38.7%(施設系)と「ADL」37.1%(通所系)であった。

 加算算定事業所においてアセスメントが負担であるという回答が多く、またLIFE関連加算未算定の事業所においても同様に、アセスメントの負担を挙げているところが多かった。さらにLIFEへの入力負担も挙がっていた。

 ヒアリングにおいて、LIFEを活用している事業所では利用者への介入見直しのきっかけや目標設定が明確になったという建設的意見が示されたが、入力負担やフィードバックの活用方法については依然として課題があることがわかった。

 また、介護関連DBの分析結果によると、LIFE導入開始から令和7年4月までのLIFE関連加算算定事業所の推移は、施設系では介護老人保健施設が87.3%と高く、通所・居住系サービスでは通所リハビリテーションが68.5%と高い。令和6年度介護報酬改定で見直したLIFE関連加算のうちADL維持加算は、ADL利得の要件が変更された影響で加算Uの算定率が低下、加算Tの算定率は上昇して、全体的には微増だった。LIFEの活用により、各高齢者施設ともにこれまで把握していなかった利用者の状態も把握できるようになり、関連加算の算定個数が多いほど効果を実感している事業所が多い傾向が明らかになった。

<調査結果に関する各委員からの意見> ○LIFEを活用したら何が改善されるか、具体的効果が見えにくいことが依然として課題だ ○かねてより指摘されてきた入力の負担が見合ったものなのか。LIFE関連加算算定がインセンティブに結びつき、利用者によい影響をもたらすのか、利得の部分をもっと可視化できるとよい ○入力に要する時間は施設ごとにバラつきがある。この点を深掘りしもっと調べてはどうか ○介護ソフトからCSV連携が可能であることをアピールする必要性も ○不要項目の有無と削除についても議論を深めるべき ○LIFEは医療モデルが基本となっているため、もっと介護に即したアウトカムを模索することが重要に。たとえば看取りや事故に関するアウトカムも今後取り入れてはどうか

福祉用具における貸与と販売の選択制が開始され
長い目で見れば経済的と利用者の受け入れが進む

 「一部の福祉用具に係る貸与と販売の選択制の導入に関する調査研究事業」は、令和6年度介護報酬改定において導入された4種目(松葉杖を除く単点杖、多点杖、固定用スロープ、歩行器)における貸与と販売の選択制の実態把握を行うため実施された。

 アンケート調査では、選択制の対象となった福祉用具の中で購入を選択した利用者が最も多かったのは「固定用スロープ」で15.2%、最も少なかったのが「歩行器」の1.6%であった。購入の理由として、「長期利用が想定されるため」「貸与よりも購入のほうが経済的であるため」が多かった。

 ヒアリングにおいて、選択制対象の福祉用具のみのケアプラン利用者が、購入することでケアプランがなくなるのであれば貸与を希望する人が多く、家族の介護力が弱くなっている状況下、介護支援専門員の存在意義が高まっていることも明らかになった。

<調査結果に関する各委員からの意見> ○販売との選択制をとっている自治体は、8か月、1年経過すると貸与だけ行っているところに比べ相対的に福祉用具にかかる費用が抑えられている。また利用者にとっても長期利用することでおしなべて安価に感じられている模様だ ○購入すれば在宅から施設入所した際も継続的に使える利点があるが、逆に利用者の身体状況が変化したときにフレキシブルに対応できないデメリットも ○テクノエイドセンターのように一般化してリユースできる仕組みがあってもよいのではないか

生産性向上を進めることで、働きやすい職場環境を実現

 「介護現場における生産性向上等を通じた働きやすい職場環境づくりに資する調査研究事業」は、介護現場におけるテクノロジーの導入・活用状況や効果を把握・検証し、今後に向けた課題を整理することを目的に実施されたもので、今回の調査で一定の成果が示された。

 介護サービス別に見ると、テクノロジー導入状況が最も進んでいるのが介護老人福祉施設で90.5%、次いで介護老人保健施設85.3%、遅れているのは訪問介護の38.5%であった。

 生産性向上推進体制加算の算定状況として、加算Tを取得している割合は介護予防特定施設入居者生活介護8.7%、次いで特定施設入居者生活介護7.9%、加算Uでは介護老人保健施設が最も高く33.2%、次いで短期入所療養介護(介護老人保健施設)32.4%、介護老人福祉施設31.9%の順だった。加算Tを算定したところの月平均残業時間は3.96時間/月、有給休暇取得10.26日/年、加算Uでは月平均残業時間4.78時間/月、有給休暇取得9.56日/年であった。職員の精神的・身体的負担が軽減されて、働きやすい職場環境実現に結びついた。

 また、介護助手の活用についても「介護職員の身体的負担軽減につながった」78.5%、「介護職員が専門的なケアに専念できるようになった」72.7%と、職場環境改善に寄与したことが示された。

<調査結果に関する各委員からの意見> ○加算T取得には、見守り機器の全床導入が必要で、メンテナンス費用も含め、タイムスダディの実施などかなりの負担が生じる点が課題だ ○見守り機器に関しては集めたデータを分析して効果検証を行い、エビデンスを積み上げていく必要がある ○今回の調査結果を用い、クロス集計等行っていくと興味深いエビデンスが出てくるのではないか ○訪問系や通所系に加算がないことをどう評価するのかも考えたほうがよい

 本会議での意見を盛り込んだ調査結果をもとに、今後介護給付費分科会で令和9年度介護報酬改定に向け審議が進められる。


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