福祉医療分野の制度・施策動向ウォッチ
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| 区分 | 主な文書 | 今後の方向性 |
|---|---|---|
| まず共有を検討 |
診療情報提供書 訪問看護指示書 訪問看護計画書 訪問看護報告書 |
一定の標準様式の検討が進んでいることから、情報共有を開始する方向で検討 |
| 今後、電子化・共有を検討 | リハビリテーション計画書 | 標準仕様の作成など、電子化に向けた検討を進める |
| 引き続き検討 | 入退院時情報(入院時情報提供書、退院・退所情報記録書など)、その他の文書 | 入退院時の情報連携など、医療・介護間で共有するその他の文書について、様式の標準化や実装時期などを引き続き検討 |
※厚生労働省「第30回医療等情報利活用ワーキンググループ・第10回介護情報利活用ワーキンググループ」資料1「『全国医療情報プラットフォーム』における医療介護連携の進め方について」19頁をもとに作成
「つながる」だけでなく
現場で使える仕組みが課題
示された方向性には、構成員からおおむね賛同が得られた。一方、情報を電子的につなぐだけでなく、実際の医療・介護現場で使える仕組みとするための課題も相次いで指摘された。
特に介護現場では、LIFEやケアプランデータ連携システムなど複数の仕組みの導入が進んでいる。共有する情報が増えるなかで、必要な情報を容易に把握できる仕組みや、現場の意見を取り入れたシステム設計が求められる。
また、利用者の同意取得、医療と介護の情報基盤を連携する際のセキュリティ、システム整備に伴うコストなども今後の論点となる。
構成員からの主な発言
○医療・介護双方のニーズをもつ要介護者が多いことから、情報が不足することのないよう、医療・看護・介護に関する情報を整理し、共有する範囲を具体的に検討する必要がある。
○ケアマネジャーや薬局から発信される文書についても、電子的に共有できるよう、薬局との連携を含めて広い視野で検討してほしい。
○利用者の同意取得について、事業者間でばらつきが生じないよう、同意書や説明方法の標準的なフォーマットを示すことも検討してほしい。
○段階的なシステム整備によってコストが増える可能性もある。医療と介護の情報基盤でセキュリティ水準をどう合わせるかについても十分な検討が必要。
○共有する情報が増えても、忙しい介護現場で簡単に活用できるインターフェイスが必要。
○認知機能が低下した利用者について、家族の位置づけや代理による同意のあり方を丁寧に検討する必要がある。
○診療情報だけでなく、看護、栄養、リハビリテーションなど、多職種の視点を含めて利用者の状態を把握できる情報共有を検討してほしい。
○電子化によって、どの情報がどこと共有されているのか見えにくくなる可能性があるため、患者・利用者や家族が理解できるようわかりやすく周知する必要がある。
医療と介護をまたぐ情報連携
令和8年夏頃に方向性取りまとめ
厚生労働省は、同意取得について、医療・介護それぞれの現場の運用をふまえて具体的な方法を検討する考えを示した。コストについても、仕組みの具体化に合わせて検討を進める。
セキュリティについては、医療情報基盤、介護情報基盤ともに「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を参照して構築していると説明。両基盤を連携した場合にも基準を満たせるか検討するとした。
共有する情報の範囲についても、ニーズやユースケース、標準化の状況をふまえて引き続き検討する。
厚生労働省は今後、必要に応じて両WGの合同会合を開き、令和8年夏頃をめどに医療・介護連携の方向性を取りまとめる方針である。
介護情報基盤と電子カルテ情報共有サービスの整備が進むなか、今後は、それぞれの基盤を通じて医療と介護の間で必要な情報をどのように円滑に共有していくかが焦点となる。現場で実際に活用できる仕組みとするため、運用方法を含めた具体的な検討が求められる。