子どもの貧困対策をテーマに意見交換する登壇者=徳島市の県立総合福祉センター
子どもの貧困問題を考えるシンポジウム「子どもの貧困対策全国キャラバンin徳島」が28日、徳島市の県立総合福祉センターであり、オンラインを含め65人が子どもの支援の在り方を考えた。
鳴門教育大大学院の木村直子准教授(子ども家庭福祉)が基調講演し、「子どもの居場所づくりは貧困対策だけでなく、多世代の交流を生み、地域の活性化になる」と強調。「行政や社会福祉協議会は運営団体に支援金を出すだけでなく、活動に参加して関係を密にしてほしい」と訴えた。
徳島県内で子どもの居場所づくりなどに取り組む5人が事例紹介した後、登壇者らがパネル討論した。出身地の牟岐町でフリースペースを開いている川邊笑(えみ)さん=筑波大4年=は「過疎地では子どもの数が少なく、居場所をつくっても遠くて通えないなどの問題がある。オンラインで同じような地域をつなぐモデルができないか」などと提案した。
キャラバンは子どもの貧困対策に取り組む公益財団法人「あすのば」(東京)が2016年から全国を巡って開いており、県内は45番目だった。
※川邊笑さんの「邊」は、1点しんにょう