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連載コラム
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職場のコミュニケーション力

全24回に渡って、“職場内のコミュニケーション”にフォーカスを当て、職場風土を改善するためのさまざまなヒントをお届けしてまいります。


<執筆>
株式会社メディケアソリューション
代表取締役 鯨岡 栄一郎
http://coachpt.com/

第7回: コミュニケーションの土台 ― 信頼関係を自然と築くテクニック

意識するだけで場の雰囲気が変わるちょっとしたコツ

 職場で円滑なコミュニケーション環境を整えるためには、まずお互いが打ち解けている状態、つまり“信頼関係”がうまく築けていることが何よりも大事になります。なぜなら、信頼していない相手の言うことはきちんと聞こうという気になりませんし、好意も抱かないからです。

 コミュニケーション能力が高い人というのは、概してその信頼関係づくりを自然と上手に行っているものです。実は、信頼関係をつくるためのポイントはいくつかあり、逆に言うと、その状態を意図的に作り出す、というと語弊があるかもしれませんが、意識するだけで場の雰囲気が少し変わるのです。今回は、そのコツをご紹介したいと思います。

@「笑顔」

 笑顔は何よりも大事です。笑顔は「これから良好な雰囲気の会話が始まる」「何を話しても大丈夫ですよ」という合図でもあります。普段の表情というのは、自分が思っている以上にムスッとしているものです。その状態で話しだせば、相手は「いったい何だろう?」と不必要に緊張してしまいますし、相手の心の中に入っていけません。相手の表情や場の雰囲気とのバランスを取りながら、自然な笑みを見せましょう。

A「視線」

 相手と目線をあわせましょう(凝視するのとは違います)。相手を見ないということはそれが示す通り、「あなたには興味がありません」「自信がありません」と示しているのと一緒です。いくら内面で好意的に思っていたとしても、親しみを感じることはありません。例えば、相手を何秒か見たら、少し視線を外して手元の書類を見て、また相手を見る、という具合に自然に行います。

B「うなづき」

 相手の言ったことに対して、要所要所で「うん、うん」とうなづくことです。これは思っている以上に意味のある行為であり、相手の話をよく聴いていて、同意していることを示す証となります。これを話のタイミングを見計らい、意識的に行います。話の内容に納得できる場合はなおさらです。すると、話に弾みがついてもっと話してくれるようになります。うなづきの回数、深さ、早さ、同時に相づちも調整していくとより効果的です。

C「ペースを合わせる」

 これは「ペーシング」とよばれる手法であり、相手と話す調子や内容、言葉の使い方、姿勢、動作、表情をあわせて同じようにします。例えば、話している時に、相手が腕を組んでいるようであれば、腕を組んでみるなど、身振り手振りや手足の位置をさりげなく真似てみるのです。すると、無意識下で同調した雰囲気を作り出すことができます。

D「共通点を探す」

 どんなことでも構いません、相手との共通点を探してみます。人間は、自分と似たような人に親しみを感じるものです。例えば、「血液型が同じ」「同郷だった」「同じ学校を卒業した」など、それがわかっただけで、どういうわけか親近感を感じます。それを瞬時にみつけて、そこから話題を展開していくのです。これは言葉のペーシング、ということができます。


 今回は、信頼関係構築のために今すぐできるスキルをご紹介しましたが、私たちはロボットではありません。スキルを取ってつけたように実践したところで、相手に親しみを感じることはないのです。スキルで相手を何とかしよう、という思いは、どういうわけか非言語的コミュニケーションから伝わって不自然さを感じさせてしまいます。やはり、月並みにはなりますが、相手への思いやりや、この場を友好的に進ませよう、という気持ちが大切なのではないでしょうか。

●「医療・福祉の現場で使える『コミュニケーション術』実践講座」 鯨岡栄一郎 2012 運動と医学の出版社


※ この記事は月刊誌「WAM」平成25年10月号に掲載されたものです。
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