さまざまな事情(じじょう)により家庭(かてい)で育(そだ)てることが難(むずか)しい1歳(いっさい)未満(みまん)の乳児(にゅうじ)を受(う)け入(い)れ、授乳(じゅにゅう)や食事(しょくじ)、おむつ交換(こうかん)、入浴(にゅうよく)などの世話(せわ)をしながら、その子(こ)どもが健(すこ)やかに成長(せいちょう)できるようサポートします。

たとえば、心(こころ)から安心(あんしん)してもらえるよう抱(だ)っこしてぬくもりを伝(つた)えたり、よく眠(ねむ)れるような環境(かんきょう)を整(ととの)えたり、一緒(いっしょ)に遊(あそ)んだり、体(からだ)の状態(じょうたい)をチェックしたりします。

成長(せいちょう)したら親(おや)のもとに戻(もど)すことを目指(めざ)す場合(ばあい)は、親(おや)の相談(そうだん)にのったり援助(えんじょ)したりして、受(う)け入(い)れられるように支援(しえん)するのも乳児院(にゅうじいん)の役割(やくわり)です。親(おや)が子(こ)どもを育(そだ)てることが難(むずか)しい場合(ばあい)は、里親(さとおや)などの調整(ちょうせい)も行(おこな)います。

出産後(しゅっさんご)に親(おや)が亡(な)くなったり、家出(いえで)したりなどして育(そだ)てられず、ほかにも子(こ)どもを育(そだ)てられる人(ひと)がいない1歳(いっさい)未満(みまん)の乳児(にゅうじ)が生活(せいかつ)しています。また、親(おや)がいても、重(おも)い病気(びょうき)になったり、育(そだ)てる力(ちから)がなかったり、育(そだ)てるのを拒否(きょひ)、あるいは虐待(ぎゃくたい)をするケースもあります。置(お)き去(ざ)りにされて、親(おや)が行方不明(ゆくえふめい)という子(こ)どももいます。

なお、原則(げんそく)は1歳(いっさい)未満(みまん)ですが、場合(ばあい)によって小学校(しょうがっこう)入学(にゅうがく)前(まえ)まで受(う)け入(い)れることもあります。

1歳(いっさい)未満(みまん)はさまざまな病気(びょうき)にかかりやすくデリケートなため、医師(いし)や看護師(かんごし)、保育士(ほいくし)により24時間(にじゅうよじかん)体制(たいせい)で健康(けんこう)管理(かんり)が行(おこな)われます。

２~3交代(こうたい)制(せい)のシフト勤務(きんむ)で、夜勤(やきん)や宿直(しゅくちょく)もあります。日中(にっちゅう)は1日(ついたち)8〜9時間(くじかん)勤務(きんむ)する施設(しせつ)が多(おお)いようです。