「多様な連携のカタチ」
~持続可能な福祉社会を目指して~
開催日:平成 30年9月27日(木曜日) 定員:200 名 (先着順)
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平成30年9月27日(木)品川フロントビル会議室にて、WAM助成シンポジウム「多様な連携のカタチ~持続可能な福祉社会を目指して~」を開催致しました。 本年度は、NPOが行政や企業、個人等、さまざまな主体とネットワークを構築しながら取り組まれた事例とともに、持続可能な福祉社会への道のりを考えることを主題を掲げ、167名の方にご参加いただきました。 |
基調講演:「持続可能な福祉社会への道~制度と福祉活動に期待すること~」
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基調講演では、広井良典さんから日本社会の現状や課題を国際比較等により紹介いただいた後、持続可能な福祉社会のビジョンについて次のようなお話がありました。 持続可能な福祉社会とは、「個人の生活保障や分配の公正が実現されつつ、それが環境・資源制約とも調和しながら長期にわたって存続できるような社会」であり、富の分配の役割をもつ「福祉」と、富の総量に関係する「環境」の視点を統合して取り組んでいくことが目指すべき社会モデルと考えられること。 また、そうした持続可能な福祉社会のビジョンにおいては、①事前的・予防的な社会保障による早期の段階からの支援、②政府(公)や市場(私)と、NPO団体等による新しいコミュニティ(共)の形成、さらに、③さまざまな主体の連携、集団を超えた個人のネットワークづくりなどが重要であるとの示唆をいただきました。 |
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パネルディスカッション
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パネルディスカッションでは、第1部「視点の提示」として、ファシリテーターの長浜洋二さんから「コレクティブ・インパクト」の5つの特徴やその前提条件についてお話しいただいた後、海外事例「肥満を防ぐ取り組み」に沿いながら、連携の一歩先を行く「コレクティブ・インパクト」の具体的なイメージが提示されました。 多様な連携のカタチを考える視点が示された後、WAM助成先の3団体から「成果報告」をいただきました。第2部のディスカッションでは、ビジョンの共有方法、連携体制の構築、成果の可視化などの観点から連携のポイントについて深めました。 |
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ミーネットは、がん患者・家族と同じ立場で相談支援にあたる「がんのピアサポーター」を養成し、地域に根ざした活動に取り組んでいます。WAM助成で取り組んだ事業では、高齢がん患者ピアサポーターの養成とともに、地域の医療・福祉分野の専門職との連携協力体制を構築し、高齢がん患者のよりよい在宅療養生活への移行について更なる支援の充実を図りました。
【連携のポイント】
◇ビジョン共有に向けた取り組み ⇒ 行政との連携の場合は、国や県、市の取り組みや指針を把握する ⇒ 熱意とともに理論や根拠(データ)における これまでの現状や問題構造に関する共通言語を持つ
◇相互強化の取り組み ⇒ 不可侵領域(医療行為等)を常に意識し、適切な機関へ有機的につなぐ |
キッズドアは、親の経済力の差による教育格差の解消のため、先進的な教育支援活動に取り組んでいます。WAM助成で取り組んだ事業では、全国各地の支援団体とのネットワークを強化することで、課題や必要な支援を共有し、社会へ発信するイベントを開催したほか、ひとり親家庭に対する児童扶養手当の複数子加算の増額を目指したプロジェクトを実施し、支援団体や個人に賛同を呼びかけました。
【連携のポイント】
◇ビジョン共有に向けた取り組み ⇒ 1年後の成果イメージ(GOAL)を予め設定し、連携の目的を明確化する ⇒ 情報を持っている意思決定者同士が話し合い、優先順位をつけて実行する
◇取り組みを支える組織として ⇒ 幹事団体を引き受ける際には、黒子に徹することを心がける |
暮らしづくりネットワーク北芝は「誰もが安心して暮らせるまちをつくりたい」という地域の人たちの思いを共有し、知恵を出し合う「暮らしづくり」の協働活動を進めています。
WAM助成で取り組んだ事業では、生きづらさを抱える若者や地域住民の誰もが立ち寄れ、困りごとを持ち込める社会的居場所の運営のほか、見えにくい生きづらさを抱える若者への理解を深める研究会や、地域住民との食事会を継続的に催し、企業や学校等との横断的な支え合いネットワークを構築しました。
【連携のポイント】
◇ビジョン共有に向けた取り組み ⇒ 「いつもはここまで」という線引きを互いに少し超えれば 狭間はなくなるという認識を共有する
◇相互強化の取り組み ⇒ 地域における連携は、「支える」「支えられる」の関係(立場)が 入れ替わりながら成り立つものという認識を共有する
◇継続的なコミュニケーションの取り組み ⇒ 自団体にとっての正論を押し付けず、互いにとって 「何が大切か」を時間をかけてすり合わせる
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参加者の皆さまから頂いたコメントの一部を紹介します
(基調講演)
(パネルディスカッション)
詳細の開催報告
発表資料データ |
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※当日の資料を掲載しておりますのでご覧ください。
開催趣旨今、私たちは、複雑化した福祉課題に直面しています。その解決には、制度と民間福祉活動が密に連動した地域のセーフティネットの構築が求められています。本シンポジウムでは、NPOがWAM助成を活用して行政や企業、個人等、さまざまな主体とネットワークを構築しながら取り組まれた事例とともに、持続可能な福祉社会への道のりを考えます。 開催場所品川フロントビル会議室
東京都港区港南2-3-13 地下1階 (JR線・京急線「品川駅」港南口より徒歩3分) プログラム (13:30~16:50)
受付(13:00~13:30)
開会・主催者あいさつ(13:30~13:40)
閉会(16:50) 対象者どなたでもご参加いただけます。 定員
チラシNPOがWAM助成を活用して行政や企業、個人等さまざまな主体とネットワークを構築しながら取り組まれた事例とともに、持続可能な福祉社会への道のりを考えます。 |
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